「鬼門ってあるんだな・・・」劇場版 おいしい給食 卒業 pipiさんの映画レビュー(感想・評価)
鬼門ってあるんだな・・・
息子の次には主人に甘えて、なんとか連日のシアター鑑賞。
貴重な機会なので何を観ようか?と皆様のレビューを拝読したところ、日時合いそうな中で面白そうなのが2本。
「おいしい給食」と「教育と愛国」
でも、私も主人もそのギョーカイの中で権威・権力とドップリ闘い続けてきた人間。
「教育関係は出来る限り観たくない」と言うのを「それなら、こちらは純粋なコメディらしいから。評判&評価も高いし」と説き伏せ、今日は考えるよりも楽しもう、と心をセットし鑑賞。
結果は、、、ダメでしたー。
フィクションとして純粋に楽しもう!と思うのに、ダメ・・・。
米飯給食の導入は、紐解けば1976ではあるけど、当時は全然普及していない。地域差はあるだろうけど私は米飯給食なんて一度も食べた事がなかった。(だからカレーの日はソフト麺が出ていたわけで)
学校給食米飯導入促進事業の実施は1987だから本作の時代設定と合致するけど、まだあんなに頻繁には米飯出ないってー。90年代後半の給食に近いよ、あれは。
管理栄養士もまだいないってば。初の管理栄養士国家試験は1985だけど、数少ない合格者は病院など、健康上に問題がある方々の献立作成する現場に回ってる。学校給食を扱ってたのは普通の栄養士さんだろ。
大体、埼玉(でいいのかな?ロケ地と設定は関係ない?)と函館で教師のトレードなんか出来るわけないだろー!
採用試験は各教育自治体ごとなんだからさ。函館行くなら大学生に混じってイチから教員採用試験を受けなおさなきゃ、赴任出来ないよ。
最近は教育現場のあまりのブラックさが知れ渡ってきて希望者激減だから、県外移動者には試験の内容一部免除が増えたけど80年代は甘くない。(教員余りまくってるもん。)
そんなノイズが引っかかり始めると、「87年に赤電話って、いったいどこのド田舎だよ?テレホンカード使える緑の電話だろ?普通は。
大体、すでにパソコンもNECのPC-8801FA/MAとかシャープのX68000とか出てたからな?」とか思ってしまう。
あの時代に「ゾーン」とか、誰も使わないから。
最後のロールケーキも「80年代に、あんな堂島ロールタイプのロールケーキがあるかー」とツッコミ入れたくなっちゃう。きちんと「の」の字のロールケーキにしてよ?そこはぁ。(せっかくTVはちゃんとブラウン管仕様だったのにね。残念!)
いや、わかってる。ごめんなさい。
そういうところを気にする映画じゃないんだよね、本作は。
細かいこと、気にせず楽しめばいいんだろうけど。
これでも、敢えて「どーでもいい瑣末な事」だけ書いたんだよ。映画のレビューだから。
ガチで本音を書こうと思ったら、こんな重箱の隅つつきじゃなくて、教育委員会制度の問題点について語りたくなるし。(海坊主を出してくる以上、仕方ないよな?)
いっそのこと「食」だけに絞ったストーリーであればもっと好感もって楽しめた。「学校」「給食」「教育」って辺りに手を伸ばして、問題意識のチラ見せするから面白くなくなっちまうんだ。
でも、大多数の人にとってはその部分が「物語の厚み、深み」として心を動かすのだろうね。マイノリティはこちらだからケチをつけるつもりはありません。
(でも、薄っぺらい「ふんわりした認識」で手を触れては欲しくない部分である事も確かなんだ。エンターテインメントだから仕方ないけど・・・)
あー、やっぱり「教育と愛国」にしなくて正解だったかも。
100%コメディの「おいしい給食」ですら、帰りの車の中では2人で喧々轟々、侃侃諤諤、長時間の議論を交わしてしまったわけで・・・。
(ここに書いてもしょーがないんで書きませんが。本当の本音のレビューは)
現在はギョーカイ内部からは共済年金蹴っとばして飛び出したけど、スタンスを変えて今も取り組みは続けている。すべての子供の笑顔と未来の為に!って思ってる。天職・天命だと思ってる。
でも、本作を観てつくづく思った。
もし生まれ変わりがあるなら。来世というものがあるなら、次は「教育」とはまったく関係ない人生を送りたいな。関わりをもちたくない・・・。
仕事も子供も好きだが「取り巻く環境」や「関わる大人」達と、本質的に相入れない・・・。
(今世は頑張ります。生まれ変わったなら、ね。)
「映画」と名のつくものなら、あらゆる作品を鑑賞したいと思っていたけど。
ごめんなさい。今後、現代の「教育」や「教師」に関する作品は観ません。メンタルが保たない。
(あ、ホラーは大半観たくない、って思ってるから、観ないジャンルがもう1つ増えても問題ないかw)
生徒が主役の学園モノは観ます。
「ROOKIES」とか「ビー・バップ・ハイスクール」とか「ちはやふる」とかは喜んでいくらでも観るよ。
「GTO」はドラマは観た事ないけど、「湘南純愛組」繋がりで漫画は買ってたから観る。あ、でも江川達也が教師モノを新たに描いたら観るかもw
「奇跡の人」とか「二十四の瞳」とか「坊ちゃん」くらい古ければ普通に観る。
本作では、神野くんと絡むシーンは大抵どこも好きだったなー。
「学校」じゃなくて、純粋に「食」として面白いからだろうな。
「本質を大切にする」という本作のテーマについては大賞賛♪
昨今の「給食」の方向性についても、ものっ凄く言いたい事はあるけど、ここで言っても野暮だから我慢しておく。
(それこそ管理栄養士さん達が頑張ってるから本音は言えないんだけど、どうも「本質を外している」んだよねぇ。国際理解も郷土理解も。今のやり方じゃ「国際誤解」になるだけ・・・)
こんな完全なるコメディですら、こんなにもストレスフルで苦痛に感じるとは。
このジャンルは自分にとって「鬼門」だという事がよくわかりました。
近づかないように、今後気をつけます。
pi pi様コメントありがとうございます。
pi pi様のレビューは凄いし勉強になりました。ありがとうございます。
個人的な意見ですが給食の時間は大切な時間だと思います。
今晩は。
ご心配なく。ツマラナイ詮索などしませんし、一応怒られた女性にも言って置きました。
この映画サイトの良きところは、観賞した映画に関して様々な意見を交換できるところですからね。
これからもよろしくお願いします。”お互いに”(漸く言える・・(涙))個人情報駄々洩れには気を付けましょうね。(上から目線でスイマセン・・。)
後、少しづつでも優しきご家族の付き添いにより、劇場に行かれるようになったことを、嬉しく思っています。
けれども、御無理をなさらないように。では、又。
今晩は。
とってもイジワルなpipiさん、共感有難うございます!
今朝、私のスケジュール管理をしてくれている且つ私がこのサイトにレビューを挙げている事を唯一知っている女性(何故ならば、私は金曜日の午後”ゴメンね”と言いながら隙有れば会社近くの映画館に中抜けして行くので‥。)から、”個人情報ダダ洩れです!”とお叱りを受けたNOBUです。
私の数少ない生死を共にした岳友且つ親友で、岐阜県の高校の校長になった男がいます。彼は日教組の考えと、厚生労働省との狭間に立って悩みつつ、異例の速さで校長になりました。彼の基本的スタンスは教育委員会の政策には批判的で、”岐阜県の教育制度を変える!”と言って、自ら長年出向していました。
私は、教育関係には疎いので、これ以上は言及しませんが、日本の教育制度って色々な問題が内在しているのですね。
又、イロイロと教えてくださいね。では。