「『ボヘミアン・ラプソディ』並の再現度の高さ。」tick, tick...BOOM! チック、チック…ブーン! せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
『ボヘミアン・ラプソディ』並の再現度の高さ。
ジョナサン・ラーソンについてほとんど知らなくて見たので、最後のエンドロールで再現度の高さを知った(笑)
謎のタイトルに惹かれて見て、このタイトルの意味は開始数秒で分かる。「もう30歳になるのに何も成し遂げていない!」という焦燥感と、エイズが猛威を振るう時代若くして亡くなっていく友人たちを見て感じる時間の有限性(?)。そして本人自身も『RENT』の後悔を待たずに35歳の若さで亡くなるという皮肉。
なので終始劇中時計の針の音が鳴り響き、ジョンの不安感と焦りを煽っていく。30歳を過ぎてある程度落ち着いている人が見たら懐かしい感じなのかもしれないけれど、私は20代半ばで30歳にはまだ時間があるとはいえ、この映画で不安感煽られまくりだった。
でもそんな不安感だけじゃなくてピーク時の忙しいダイナーでの仕事を敢えてゆったりと歌った『Sunday』はめちゃくちゃ好きだったし、曲を明日までに書かなきゃいけないのに泳ぎに行って支離滅裂な感情を歌にしたプールでの歌など、ジョンの当時のハチャメチャな心境を歌った愉快な歌が多くて楽しかった。
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