「 見ようか迷っていたが友人の勧めで鑑賞。既に三週目ながら新宿ピカデ...」マイスモールランド またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
見ようか迷っていたが友人の勧めで鑑賞。既に三週目ながら新宿ピカデ...
クリックして本文を読む
見ようか迷っていたが友人の勧めで鑑賞。既に三週目ながら新宿ピカデリーはほぼ満席で客層も幅広い感触。
映画は評判通り閉鎖的な日本の難民認定問題を取り上げている。声高ではない分主人公家族への同情、制度への違和感が避けられず湧いてくる。並行して描かれるのはクルドとしての生活を守ろうとする父親と日本で育つ子どもたちのすれ違い。中でも主人公は学校の勉強もバイトも、翻訳などコミュニティでの役割も引き受けている本当にいい子だ。父親の収監などどうしようもない逆境にも、多少迷いこそすれ道を大きく外れることがないのが救いだった。貧しくも正しく育っているのは父親の教育の影響も大きいだろう。反対に、よりドラマチックに描こうと思えば落ちていくストーリーにもできるのをそうしなかったところ、監督の節度を感じる。
役者は嵐莉菜はそのシーンでの立場により違った表情を見せて素晴らしい。彼女の家族も良かったが、奥平大兼が自然な普通の高校生で好感。
ストーリー重視のマタゾウ的にはラストに何らかの展開をもって終劇としてほしかったところもある。
コメントする