「戦場」モスル あるSWAT部隊の戦い U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
戦場
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途切れない緊張感が凄まじい。
実話を元にした話なのだとか。
破壊と殺戮が溢れかえる戦場で、隊長が立案した任務が崇高なものに思えてくる。
一個人としての「聖戦」であるのだろう。
冒頭からとにかく戦場に放り込まれる。
突然スカウトされた隊員と共に、訳も分からず意味すら理解できない任務に同行する展開に。
爆撃の後も生々しい瓦礫の中を
容赦なく照りつける太陽の下を
砂塵を引きづりながら、行軍する。
突発的に起こる戦闘、殺戮と死、飛び散る血飛沫。
瞬時に奪われる命など、その無慈悲なまでの戦闘の描写と、それによる臨場感とかすっごいのだ。
任務の内容が分かるラストには、肩透かし感もありはして…主人公の表情が絶妙だ。
彼だけに、戦う理由がないのだ。
だけど、長い逡巡の後に彼は決意する。
家族を救いに行こうと。
熾烈な戦争を戦い抜いた兵士たち。
彼らへの何よりの褒賞は家族との再会なのであろう。
この作戦は、兵士たちを救う事と同義なのかもしれない。
戦争の残忍さや冷酷さもしっかりと描き、尚且つその後の希望をも匂わすラスト。
良作だった。
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