「世界では何が起こっているか。 できるだけ多くの人に観てほしい。」モスル あるSWAT部隊の戦い 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
世界では何が起こっているか。 できるだけ多くの人に観てほしい。
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冒頭、イラク第二の都市モスル、まるで廃墟となったようなその街の様子に唖然とする。しかし、廃墟ではなくここで人々は生活し、戦闘が行われている。
わずか数年前の姿であり、今現在も同じようなことは続いている。
最初から緊迫感が半端ない。目の前で人が死ぬ、人を殺すとはこういうことか。
娯楽大作のヒットで築いた富で、こういった作品を製作する米国の映画人の心意気というか、伝えなければならないという使命感。それに応えて日本でも公開した配給会社に感謝したい。
世界では今何が起こっているのか。
「存在のない子供たち」の時も思ったが、こういった作品を、コアな映画ファンだけのものにしていてはダメだ。メディアや評論家の怠慢だ。もっとたくさんの人に観てもらえるように紹介しないと。
テレビではいつまでたっても海外のニュースは、交通事故の危機一髪や、ワンちゃんニャンちゃん、頭挟まって取れなくなった中国の子供、そんなのばっかり流している。平和な国だ。
ラスト、主人公の顔がすっかり変わっている。俳優って凄いな。
虫けらのように殺され死んでいく者にも、殺す側にも、当たり前だが、家族があり、愛する人がいる。
子供たちが大きくなってモスルの街を、国を立派に再建できることを願うばかりだ。
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