「欲か強欲か?」ハウス・オブ・グッチ ノリック007さんの映画レビュー(感想・評価)
欲か強欲か?
スタッフとキャストに惹かれて鑑賞することにしました。
映倫区分は「G」でどなたでも鑑賞することができます。
老若男女、誰にでもお勧めできます。
「GUCCI」のブランドの製品を持っている人には特にお勧めです。
「GUCCI」のブランドの製品を持って、この映画を鑑賞するのも良いです。
夫婦、カップルで鑑賞するのが良いと感じました。
背景を説明します。
グッチオ・グッチが、ホテルで皿洗いをしていたときに、王侯貴族の立ち居振る舞いを見て、
「商品の値段が高ければ高いほどそれを所有することの価値も高くなる」というブランド戦略を学び、
フィレンツェの高級革製品店「フランツィ」で修行し、1922年に旅行鞄や馬具などの革製品を
扱った専門店を開いて独立し、ブランド名にデザイナーの名前を掲げた「GUCCI」を始めましたが、
1953年に72歳で亡くなりました。
三男のアルド・グッチと五男のロドルフォ・グッチが、「GUCCI」を継承しました。
アルド・グッチはデザインセンスに優れていて、ロドルフォ・グッチは映画俳優の時の人脈を
活かして、有名女優に「GUCCI」の製品を使ってもらうというマーケィングに優れていました。
ロドルフォ・グッチは、ドイツ人の若い女優のアレクサンドラ・ウィンケルハウゼンと結婚しました。
ロドルフォ・グッチは、マウリツィオ・グッチという息子が生まれたので、俳優業を諦め、「GUCCI」
を継承しました。
アレッサンドラは、アレクサンドラのイタリア語名です。
パトリツィア・レッジャーニは、マウリツィオ・グッチとの娘に母親の名前を付けたということです。
パトリツィア・レッジャーニは、レストランの皿洗いをしている母親によって、極貧生活をしていましたが、12歳の時に、母親が輸送会社を持っていた起業家のフェルナンド・レッジャーニと出会い、
裕福な生活をできるようになりました。
1970年、イタリア ミラノで開かれていた上流階級のパーティーで、22歳のマウリツィオ・グッチと
赤いドレスを着た21歳のパトリツィア・レッジャーニは出会いました。
「GUCCI」の本社は、ミラノのコルソヴェネツィアにあります。
ストーリーは、ミラノのコルソヴェネツィアにある「GUCCI」の本社に入るところから始まります。
ストーリーは時系列で、分かりやすいです。
時代は、日本が経済成長して、バブルで浮かれていた頃です。
欲がなくては成功しませんが、強欲になれば身を滅ぼします。
それぞれの人には欲があり、欲を満たすために、他の人の欲を利用するというストーリーです。
強欲の連鎖が理解できれば、面白い映画です。
どこまでが欲で、どこからが強欲なのかが微妙なところが面白いです。
お金持ちではない庶民は、46歳で元妻に暗殺されるより、自分の人生の方が幸せと納得する
しかないストーリーです。
もっと知りたければ「ハウス・オブ・グッチ」という原作本も出版されています。