ジャネットのレビュー・感想・評価
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ミニマルな作劇が上手くはまった
ジャンヌ・ダルクを描く2部作の前半である本作は、田舎町ドンレミの少女ジャネットがいかにしてジャンヌ・ダルクになっていったのかを、現代音楽にのせたミュージカル仕立てで描いている。デスメタル調の音楽など、激しいリズムにのってヘドバンする少女ジャネットは、確かに何かに取り憑かれたのではないかと言う説得力がある。本作の特筆すべき点は、ミニマリズムに徹した画作りだと思う。豪華なセットはない、殺風景な荒野で数人の登場人物が歌い踊り、激論する。しかし、なにもないからこそ、想像力は刺激される。ジャンヌ・ダルクの物語は「神の啓示」から始まるわけだが、神の啓示みたいな記録しようもないものは想像してもらった方がいい。想像力を刺激する画の構成力と、歌い踊る彼女の身体の異様さにただならぬものを感じさせるという方法で、聖なるなにかを描こうとしている。聖性を描く方法として、豪華なVFXを駆使するよりまったく上手いやり方だ。
これをおもしろいと 評価できる人はすごい
正直 面白さが分からなかった。 比較的評価が高かった作品なので、最後まで見ようと頑張るが、 途中 何度寝てしまったことか。 まず、場面に舞台がない。 シーンとは無縁そうな、砂地、小川、森、田舎の小屋で撮影している。 セリフ練習でもするように ひと気の少ない場所を探したという感じ。 セリフのほとんどが「歌」で表現され、演者が踊る。 ミュージカルの一種とも解釈できるが、普通ミュージカルでイメージする 豊かな旋律の音楽ではない。 即興風のアカペラだったり、 エレキ、ドラム、シンセサイザーなどの ロック調の伴奏が付いたりと、 かなり変わっている。 踊りはモダンバレー風かと思えば、ヘッドバンギング。リズムも合ってない。 長台詞に 無理矢理 音程をつけたと表現したらいいか、 子供が歩きながら、思いつくまま適当に作曲して歌っているイメージ Aメロもサビもないし、主旋律やリフレインも何もない。 耳馴染みのない言葉のせいもあってか、まるで鳴り物入りのお経のよう。 シーンも意味がないので、字幕をひたすら読んで物語を理解するしかない。 私には苦行でしかなかった。
う~ん ミュージカルなんかな?
ジャンヌとジャネット、見る順番が逆だったがそれなりに楽しめた この映画もジャンヌと同様というかそれ以上に安上がりの映画だ。 それ以外にもまずほとんどの登場人物がセリフが棒読み。踊りはぎこちない、歌も決してうまくない。小学校の学芸会かと思うくらいだ。 映画として成り立っているのが不思議。てな映画でした。 ジャネットはなんとなく神秘的に思えて彼女の悩みが画面越しに伝わってきた。 無表情のようでも伝わってきたのは彼女の将来訪れるであろう史実を知っていたからだろうか? 「ジャンヌ」も「ジャネット」もジャンヌ・ダルクの生涯を知っているということが前提の映画なんとちがうかな? 義経が「鞍馬寺から鎌倉へ行く決心するまで」と「追っ手におわれて奥州平泉で自害するまで」のような映画で途中の平家討伐の素晴らしい戦果は飛ばしたという感じ。 ひょっとしたらその間の戦争シーンばかりの映画が作られるかも。三部作のように。 それこそ「ジャンヌ・ダルク」として。 レビューを見ていたら評価が両極端なのはなんとなく理解できる。 すくなくとも娯楽作品ではないな。 神はどういう感想を持ったのでしょうか?
どうしよう😱
よく取り上げられるジャンヌ・ダルク。でも今作は幼少期という事で興味を持って鑑賞。しかし、、、なんじゃこりゃ?数分で観たことを後悔し始めた。途中で辞めようかと何度も思ったが、最後まで観れば、ジャンヌ・ダルクの何かがわかるんだろうと最後まで見たが、発見はなかった。あったのかもしれないが、気が付かず。頭に全く入らず。 コレはなんだろうか?ミュージカルなのか? でも歌も本格的ではないし、ダンスもパッとしない。ただ踊れない人が身体を動かしているだけ?セリフも棒読み。妙に不自然なカメラ目線。 私には理解不能、受け入れられない。2部作らしく、「ジャンヌ」もこんなだったらどうしよう。ウーン!
なんとも不思議な二部作。観て、よかった。
「ジャネット」「ジャンヌ」を劇場で一気観することができた。観てよかった。 なんとも不思議な2作品だった。 「ジャネット」は、百年戦争が続く中、フランスの疲弊しきった農村の一少女が、自分が指揮官になるしかないと思い立ち、戦場に赴くまでの話。 「ジャンヌ」は、百年戦争がほぼ終結した状況下で、当時の教会の知識人であり権威である人々が、ジャンヌダルクを裁く話。 両作並べるとわかるように、ジャンヌの挙兵や戦闘シーンは時間的には両作の間に位置し、ほぼ映像化されない。わずかに、二作めの冒頭で、ジャンヌが唯一敗れるパリの戦いへの出馬シーンが描かれるのみ。一作め同様に、そこら辺にいくらでもありそうな小さな丘の上で、状況報告が行われるだけで話は進み、次のシーンでは教会に移っている。これがまた、拍子抜けのようにも思えるが、見終わってからあらためて考えると、なんかいい感じ出しているんだよな。はるかな昔という感じも含めて。 「ジャネット」は、抜けるような青空、真っ白な雲、きらめく陽光が降り注ぎ、きれいな小川がせせらぐ美しい自然の中で、ジャンヌは毎日思い悩む。「なぜ神は人を苦しめるのか。永遠に続く苦しみも神の思し召し。あなたは正しい。でも考えずにはいられません。冒涜でしたら、お許しを。地獄の亡者を救いたいのです」と。「私達は働いて今あるものを守り続けるのよ」と語る友人、「それは神の役目、人間のものではありません、滅びを止めたいなら、祈りなさい。力の限り苦しみを味わうのです」と説教する修道女たちと日々話しながら、ある日とうとう思い立つ。話はただこれだけ。 原っぱにいる主人公のところへ、一人ずつ現れて、主人公と話し歌い踊る、その繰り返し。 それを多くの現地採用俳優(つまり素人)が朴訥に演じる。ミュージカル風に、ロックミュージックに合わせて、ヘッドバンキングしながら歌い踊るシーンすらある。このヘッドバンキングが素人だからまたなんとも言えないノリ。しかし、それがまた観終わった後に忘れられない味として心に残る。ホント、変な映画だ。癖になりそうだ。決して嫌いじゃない。 「ジャンヌ」は、指揮官として戦ったジャンヌを神への謀叛として裁くことは決まっているのだが、魔女として火焙りにするのか、反省を引き出してごく軽い刑とするのか、を権威者として、知識人として決定すべき男たちの話。 「私が神から聞いたことは話しません。私へのお言葉なので。聞かないでください」と頑なに言わないジャンヌに対し、「お前は異端だ。正しい神に叛いていた。それを認めて反省しろ」と繰り返す男たち。話は、ただこれだけ。 前作とは全く異なり、(屋外ではなく)ほぼ、荘厳なる大教会の中で進む展開。 1430/5/30に執行されたジャンヌの火刑から、フランスの勝利で終わる百年戦争の終結1453/10/19までには、さらに23年の期間が必要だった。 おまけ これ、もしも日本で作るとしたら、ジャンヌ役は黒島さん(結菜)だな。こんなピッタリな俳優、なかなかいないぞ。でも作られる訳はないなあ、ホントに残念だ。
奇妙な⁉️すげ〜映画だ。神のお告げを聞く世界
「ジャンヌ」に続く映画として、よくできた映画! ジャネットが神からのお告げを聞く を、こう表現するのか〜、凄い。 役者、台本、舞台、音楽、カメラ どれもオリジナル、新しい❗️❗️❗️ 1400年代のフランス、片田舎 のロケーション撮影も好きだなぁー。 フランス語がわかったら もっと入り込めたんじゃないかなぁー (残念)
いわゆるひとつの典型
しまった‼️ 鬼才とか奇想天外という言葉を使って紹介される場合、 ①なんだか前衛的でよく分からないけど不思議に魅力的 自分はハマらないけど、人によっては癖になるのが納得できる ②普通とは違うのは分かるけど、超絶独りよがりなのでは⁈ 私にはこれ以上ないくらい②でした。
哀しき導き
ジャンヌ・ダルクの幼少期、1425年のフランス情勢と羊飼いの少女ジャネットの感情を聞かせる話。 状況説明と心情説明半々、セリフ3歌7ぐらいの割合で、ジャネットが友人や修道女やおじさん等と会話していく中で、神の声を聴き出征するに至る様子をみせていく。 小川や羊を放牧する丘や家の前等々、シーンにより背景は変わるけれど、固定画面の中で歌い踊りヘッドバンキングをするだけで、歌唱朗読劇か紙芝居かという感じ。 BGMはスラッシーでプログレッシブなロックがメインで、幼少期の子ども同士のやり取りにはちょっと合っていなかったけれど、修道女とのやり取りでは結構ハマっていてカッコ良かったし、自分の好みではあったものの、この作品と合っているのか?w こういう作品と知らずに観賞したけれど、知っていたらみなかったかな…。
啓示篇 ピンク・フロイド!
ピンクフロイド。良いですね。凄い。連獅子見たいな振り付けが良い。 全く、根拠はないのだが、顔の長写しは歌舞伎のにらみで、歩いて登場するのは能なのかなぁ。連獅子と合わせて、日本の古典芸能の要素が含まれているような気がした。
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