「尺の割に内容が薄い」雨を告げる漂流団地 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
尺の割に内容が薄い
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夏芽が、取り壊し中の団地に何十食ぶんものブタメンや飲み物を備蓄していた理由は?
過去にも漂流してたとはいえ、毎回一晩で戻ってきてたのに。
金銭的にも不自然だし、そこを無くして食料問題を前倒した方が、纏まりがよかったように思う。
また、何度も同じ内容で言い争い、事あるごとに誰かが落ちかけて助けるなど、同じような描写が多すぎる。
のっぽくんが団地の化身か何かなのは分かるが、台詞も少ないし、役割も薄かったように思える。
唐突に出てきて雑にお別れした、観覧車の化身はなおさら。
本作は航祐と夏芽が自己や他者との関わりを見つめ直し、成長するところに主眼が置かれており、そのため他キャラの変化は薄い。
令衣菜は多少変化するが、逆に言うと(落ち着きのない太志含め)他が円熟しすぎているところもある。
最後も、協力して戻るのではなく、終点まで着いたから戻る、という呆気ない幕切れで拍子抜け。
(協力したからそこまで辿り着けた、と解釈するにも諍いが多すぎた)
作画も雰囲気も良かったし、声の演技も素晴らしく後半溜め込んだものを吐き出すシーンは涙腺が緩んだ。
けれどやっぱり、この内容なら90分程度でまとめるか、他キャラなり設定なりメイン二人なりを深く描いてほしかった。
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