「アクション映画としては面白い」聖闘士星矢 The Beginning 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
アクション映画としては面白い
アクション映画として面白くできている。原作からの変更点は多々あるが聖闘士星矢としてもきちんと成立している。いかにもハリウッドナイズされた物語展開ではあるけど、「シャンチー」のアクション監督によるアクションシーンは見ごたえあるし、新田真剣佑の肉体が良いし、想像していたよりも見どころの多い作品だった。一般的なハリウッドのアクション映画の水準には達している。
しかし、原作漫画はスペシャルな作品である。そのスペシャルさに迫れたかというと、どうだろう。原作には熱さと耽美さが同居した独特の雰囲気がある。その独特さを実写映像で定着させるまでには至っていない。
「実写化」はここ10年くらい、映画のトレンドとしてあった。同時にこの10年でアニメの存在感自体が飛躍的に高まってきた。日本だけでなく世界的にも存在感を強めつつある。その時代に、巨費を投じて実写化をすることをどう考えるべきだろうか。これがアニメ映画だったら、どんな結果になっていたのだろう。
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