「とりあえず観に行ってみると」聖闘士星矢 The Beginning ますぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
とりあえず観に行ってみると
聖闘士星矢(せいんとせいや)
週650万部売った
ジャンプ黄金期を支えた
車田正美原作のバトル漫画
ギリシャ神話と星座を
モチーフにした聖衣(クロス)を
まとった少年達が
様々な必殺技を繰り出して
戦う展開に誕生日から自分の星座が
決まってる少年たちは虜
(自分はアルデバランでした)
今では珍しくない
「主人公達よりよっぽど
キャラが立ってる敵達」の
はしりの作品だったかも
しれません
自分はどっぷり原作世代で
床屋の待ち時間で単行本を
何度も読破したものです
最近またリメイクしていた
ようですが当時の
玩具のクロス付け替えれる
フィギュアとかすごい
人気でした
・・というわけでそんな
作品の実写映画化
これまでの前例からしても
いやな予感しかしません
大コケなんてニュースも
ネットで見てやっぱりなと
思うところもありました
(制作費77億!?)
でもまぁこないだのスラダン
凄く良かったし
ファーストデーだから
観に行ってやるかという
感じで観賞
どうだったか
・・いや驚くことに
「悪くなかった」です
むしろ原作であまり
掘られなかった星矢の幼少期
原作の大事なテーマ
「小宇宙」「アテナ」などの
概念を今っぽく落とし込んで
上手に解釈していたと思います
確かにキャスティング等
原作ファンは解せない
所はあるでしょうが
主演の新田真剣佑の
星矢感はなかなかのものが
ありました
もう少し聖衣のデザインが
カッコよければなんですが
そこ以外はいい線
いってます
かつて神々の戦いの中で
人類を守るために戦った
アテナの精神を宿した赤子を
守り地面に落ちた黄金聖闘士
という冒頭から始まり
自分をかばうために
行方不明になった姉を
探し続ける星矢
そこの王者カシオス
地下闘技場で殺されかけると
思わぬ力が目覚めかけ
カシオスを吹き飛ばします
原作だとペガサスの聖衣を
めぐって戦う関係にあった
カシオスがこういう形で
出てきて星矢はその謎の力に
驚きますがそこへ現れた
アルマン・キドという男が
ついて来いと手引きすると
甲冑に身を覆った追手が
迫ってきます
アルマンの部下のドレッドの
兄ちゃんが追手を食い止める
ようで一瞬でやられる見掛け倒し
なんとか逃げ切ったものの
孤島の屋敷に招かれ
そこで星矢はシエナという
娘に面会し女神アテナの生まれ変わり
だと唐突に告げられます
聖闘士がアテナを守る使命があること
アテナが強大な力を持っていること
この辺は原作に沿っています
原作ではアテナの力を恐れた
「教皇(に成りすました男)」が
赤ん坊のアテナの命を狙い
射手座の黄金聖闘士がそれを
阻止しキドに命からがら託し
青銅聖闘士が守るというような
図式だったのですが
この映画ではそこが
変えられています
この映画では赤ん坊のシエナ
を保護したキド夫妻がシエナが
制御しきれないアテナの小宇宙
パワーによって妻グラードが
両腕を失い人類を滅ぼす力と
みなしシエナの力を利用しようと
企む妻を拒絶し
アルマンは逃げ出して
シエナを実の娘のように匿う
という図式になりました
こういう部分などで原作ファン
が怒っているようですが
個人的にはこれを
結構面白い解釈だなと思いました
そもそも原作も後付しまくって
よくわからなくなっているので
設定を強がられてもどうかと思う
ところがあります(個人的な見解)
グラードは小宇宙を使える
人間を攫っては力を取り出し
人工的に聖闘士を作り出して
いるようです
星矢に負けたカシオスも
グラードによって改造を受け
人工的な小宇宙の力を手にします
ここもね
アニメ版オリジナルで
スチールセイントってのが
いたんでその辺の
再現と言えなくもないかな
と思いました
(覚えてるやついるか
知らんけどw)
全然違うようで
東映がちゃんと
関わってるんだなと感じる
ところはありました
星矢はアルマンらの説明に
イマイチ怪しむ感じではありつつも
姉が付けていたペガサスのペンダント
をアルマンが渡してきたことや
シエナといい仲になりつつある事で
ひとまず信用し力を引き出すために
白銀聖闘士の魔鈴の元で
修行をする事になります
前述しましたがこの映画の
クロスはマジでダサいです
ですが魔鈴に関しては
再現度かなり高いなと思いました
星矢を鍛える立場なのに
設定上は16歳なんですよね
ありえないですw
星矢はブースカ文句を言いつつ
徐々に力を付けますが
小宇宙を使うごとに記憶が
フラッシュバックし姉を攫った
現場にアルマンもいたことを
思い出しみんなグルだと
修行を投げ出し孤島に戻ります
シエナに合うと彼女も小宇宙
に目覚めるごとに自分が世界を
破滅させる光景をイメージし
もしそうなるなら自分を
(殺してでも)止めてと星矢に
告げます
完全に映画オリジナル設定ですが
これはこれで説得力あると思います
原作のアテナ何が何だか
わかんないまま色々あるんで
アルマンらの居場所は依然
グラードらに知られていなかった
のですが役立たずのドレッド頭が
拷問でグラードに属する
聖闘士のネロに
(どうやらフェニックスの聖闘士らしく)
幻魔拳を放たれあっさりしゃべって
しまいグラードは孤島に
総力をけしかけてきます
星矢は必死に戦いますが
小宇宙をまだ使いこなせず
聖衣がまとえず
シエナを攫われてしまいます
アルマンは自爆して孤島は爆発
(やはりショーン・ビーンは途中で死ぬ)
残骸の中で星矢はシエナ救出を
アルマンの使命継いだ部下
マイロックと誓います
マーク・ダカスコス
ランス・レディック亡き今
こういう忠実な部下役
担っていきそうですね
星矢はマイロックと
グラードの根城にカチコミを
かけますが
グラードの元で小宇宙を
残らず抽出されるシエナ
絶叫の中でグラードは徐々に
母性が目覚め作業を
やめさせようとすると
ネロははね除けます
アテナ…いやシエナを
救おうする意思も重なり
ペガサスの聖衣を身につけた
星矢はカシオスを秒殺し
ネロに迫るとついに
フェニックスの聖衣を
身につけます…
まあこれがかっこ悪いw
ヘルメットのツノとか
TV版のデザインを踏襲は
してるんですがリアル寄りに
しすぎなのとちょっと大きめ
なのもあって動きがシャープに
見えません
この映画格闘シーンの動きが
非常にいいんで非常にそこが惜しい
(まぁ原作の方が見開き当たり前の
大技の応酬で大味なんですけどね)
MCUのアーマー系のデザインは
やっぱり良く出来てます
でそんな戦いをしている内に
ついにシエナはアテナは完全覚醒
あたり一面核爆発のように
吹き飛んでネロの聖衣も
バラバラに吹き飛んでしまいます
(こういうとこは忠実に再現)
シエナがイメージに浮かんだ
世界が崩壊するのは正夢だったか
と思いきやそこへ決死で近づいていく
星矢に絆されアテナはギリギリで
正気を取り戻し破壊するだけと
思われた力でグラードの腕を修復
星矢やマイロックと脱出します
ネロはなんとか生き延び
目的の黄金聖衣を入手
含みを持たせた終わり方で
ひとまず幕を閉じます
ネロは名前といい
暗黒聖闘士だったりするのかな
とかいろいろ勘ぐるとこは
あるのですがなにせこんだけ
大コケしてると続編はあるのかと
心配になります
でも決して出来は悪くないのです
前述もしましたがぶっちゃけ
原作の方がよっぽど大味で
守るとこ無いと思うし
良い解釈してたと思います
さて続編はあるのかw
やるなら行きますよ