「ケイトの底の無さ」ナイトメア・アリー 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
ケイトの底の無さ
欲望にその身を焼かれていく、因果応報の物語。
少し丸みが出た気もしますが、ブラッドリークーパーの色気は健在。
そしてケイト・ブランシェットがまた物凄い雰囲気を出してくるんですよ。
この二人のせめぎ合いが実に見応えがありました。
今までのデルトロの作風とは一転、とてもシリアスな人間模様ですが、カーニバルの不可思議な空気にはやはりダークファンタジーを感じさせます。
途中で結末が何となく見えてはくるものの、その転がり方が見応えありました。まさに転がり落ちるよう。
そしてラスト、これは見事な締め方でしたね。
またブラッドリーの笑顔が最高なんですよ。このカットで何だかこの作品全部に納得できるようでした。
改めてケイトの底の無さとブラッドリーの演技の幅、それとデルトロの作風の広がりを感じた作品でした。
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