「アクション多めの王道ドニー・イェン」レイジング・ファイア kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
アクション多めの王道ドニー・イェン
「追龍」ではアクション抑えめ、「デブゴン」ではコメディタッチで、直近のドニー・イェンは今ひとつ満足できない映画が続いていた。本作はハードボイルドな雰囲気の警察モノでアクションシーンもたっぷり。久々の王道ドニー・イェンを堪能した。敵役のニコラス・ツェーもカッコよくてイカれててハマっていたと思う。
格闘シーンがとにかくすごくて、ニコラス・ツェーとのラストのバトルは本当に見応えがあった。警察モノだから銃撃戦が多くなるのは仕方ないが、カーアクションでもかなり見せ場があったのは嬉しい誤算。おいおい!とツッコみたくなるくらいにありえないカーアクション(子どもを救うあのシーン)を見せられてちょっとニヤついてしまった。
ただし、話は今ひとつ。ニコラス・ツェー演じるンゴウたちが復讐を目的にしているのか、金儲けを目的にしているのかが曖昧だから、作戦が中途半端な感じがする。そもそも復讐するくらい恨みを持つきっかけは自業自得な部分もかなりあって、あまり同情できるものではなかった。あれでは2人が闘わなければならない切なさが薄まってしまう。
でも、ドニー・イェンのアクションを十分に楽しんだのだから文句は言えない。
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