劇場公開日 2022年1月14日

「€20-」エル プラネタ bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0€20-

2022年3月21日
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鑑賞方法:映画館

ドイツ生活しか経験ありませんが、€20-だとビールも頼んだ軽めのディナー一回分。日本だと¥3,000-くらいの感覚ですかね。うーん。ちょっとねぇ。このドケチ変態!ってビンタ張れば良いのにw

カフェの壁を写す固定カメラ。会話する男女。あんりゃ~いきなりジャームッシュだよ。まんまCoffee&Cigarettesだよ。リアリティ追求、と言うか、「母娘の日常を切り取りました!」の結果の不描写。しかしですよ。これは「解らない」にもほどがあるってもんで。

これは一般論なんですが。不描写部分に思いを馳せる。イマジネーションを働かせて、あれやこれやを想像する愉しみ。ってのがあります。で、その答え合わせが、どこかでできると嬉しい。答え合わせが出来なくても、劇場の席を立った後で、あーだこーだと思い出しながら、何かと何かをつなげて行く精神作業も心地よかったりします。

が。

これはイマイチですかねぇ。なんか。謎、多すぎて。不描写、多すぎて。と言うか。モノクロで、母娘の年齢すら分からんし。いや、スペイン在住の方なら、いろんなところから想像できるかも知れませんが。

生活力ゼロの母娘が、経済的にも、精神的にも、破滅に向かって「行こうとしている様」なんでしょうか?イヤ、まだ、これじゃ破滅って言えないよね、今日の欧州では。娘をほったらかして、ホイホイ警官に付いていく母親。この人、マジで嬉しそうなんだけどね。

スペイン映画なんて、これまで数えるほどしか見てないと思うんですけど、面白いと思った映画が一つもないって言うw
いや、一本、ドキっとする胸糞映画はありましたが、スキって言えるシロモンじゃ無かったし。

昨年見た「17歳の瞳に映る世界」と同系列なんかねぇ、なんて考えながらの鑑賞でしたが、ココロにひっかるもんは、率直に言うと、何にもありませんでした。

映画タイトルは「だまし続けたレストランの名前」。娘は、騙された、ってわけじゃないけど騙されて。でもでも娘自身も、おそらく、生活に困っていることなどおくびにも出さず、スタイリストを騙ってたりする。嘘で溢れる人の世。みたいなもんが根にあるテーマなんですかね?

まぁ、兎に角、ピンと来なかったですw

bloodtrail