「2022年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️✨」エル プラネタ stoneageさんの映画レビュー(感想・評価)
2022年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️✨
実生活では電気代を払えず電気が止められたりと、とても"リア充"とは言えない貧乏生活を送っているにも関わらず、SNS(インスタやFacebook等)上では"リア充"ぶりを発揮するため、衣服購入のため、パパ活や万引き、払うつもりのないカード生活などなどに忙しい母娘の物語。
毎日の食料はビスケットぐらいで、たまにレストランへ招待されたり、どこか(SNS上のファン?)から送られて来た果物なんかで食いつないでいる、ギリギリ生活…。
娘は、突然クリスティーナ・アギレラとの仕事が舞い込んで来るぐらいに、スタイリスト?としての才能があるんですが、運の悪い事に、お金に困って仕事道具?のミシンを売っ払ってしまった後でした…と言っても、そもそもNYへの飛行機代は実費だったので、その仕事を引き受けることは出来なかったのですが…。
さらに、虚構の世界に生きる日々の中で、リアル世界では彼氏がやっと出来たと喜んだのも束の間、一緒に朝を向かえた男の口から出て来たのは、妻子持ちの一言…(母のいない部屋で)一人泣きします。
母親の方は、ギリギリ生活よりも、家付き飯付きの刑務所の方がマシだと言っていたら、最後本当に警察に連れて行かれて、ジ・エンド。そんな時にすら、住んでいる家から一歩外に出るとなると、毛皮のコートを羽織るために警官を待たせたりします。
…そんな作品です(笑)
*映像はスタイリッシュで、ボッーと観ていたら、この母娘は一体何をしているんだろうかと、ちょっと分かりにくいと思います。映画.comに特集記事があるので、多少のネタバレが気にならない方は、事前に目を通しておく方が、より作品世界に浸れると思います。
*スペインにはヒホンという町があるんですね。観光地のようですが、町中に"SE ALQUILA"(貸家)とか"VENDE"(売家)などの看板が目立ち、年寄りも多く、過疎化していることがうかがえます。こういったところも、ボッーと観ていると、見過ごしてしまいそうになります(笑)
*この作品は白黒ですが、本編終了後、カラーのニュース映像?が流れます。要は、政府が貧困対策をしない事への批判?
*フランス映画みたいな、スタイリッシュな映像体験がしたい方は、どうぞ!笑