「アウシュヴィッツレポートのよう」チェチェンへようこそ ゲイの粛清 JJJJJさんの映画レビュー(感想・評価)
アウシュヴィッツレポートのよう
ナチスってこんな感じだったんだろうなと想像。しかも、亡命して辛い現実から抜け出せたとしても亡命先で0から生計を立てなければならないという次の現実が待ち構えており、見ていて途方に暮れてしまった。普段の生活で思い通りにいかないことが続くと「自分は不幸だな」なんて1人で落ち込んでいますが、この作品を見ていると自分の悩みなんて裕福層の戯言のように思えてしまった。
裁判の棄却を告げられるシーンにて、裁判官の気まずそうな態度が印象的だった。結局皆、誰かの都合に皆振り回されてるんですね。後、亡命先の浜辺で戯れ合う場面は解放されたということを象徴するシーンで良かった。(一方で今後が大丈夫かなという心細さもあった)
もし身近にLGBTの人が居れば驚きはするだろうけど、彼ら(彼女ら)にとっての恋愛なのだから首を突っ込むのはナンセンスに思えてしまう。差別なんて所詮は小さな村社会で継承されている文化なので、当事者(加害者も被害者も)には早く現代の国際基準を知ってもらいたい。
真面目なドキュメンタリー映画なので途中で眠たくはなりましたが、異国の事を知れたという点では超短期留学したような感覚になれたので観る価値はありました。
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