「全人類のバカ息子ことジョナヒル最高」ドント・ルック・アップ さいてょさんの映画レビュー(感想・評価)
全人類のバカ息子ことジョナヒル最高
fu●kのカリスマことレオさまと
全人類のバカ息子ことジョナヒルが
アドリブ満載で不謹慎コメディしてたらそれだけで観る価値ありです。
そのコンビと内容で想起するのは、やはりスコセッシ監督のウルフオブウォールストリートですが、今作はそのスコセッシ的編集技法の継承者であり今やトップランナーのアダムマッケイ。昔からのコメディ畑のバランス感覚、シュールさと、直近数作品で全面にでてきた社会へのメッセージ性を高いレベルでハイブリッドさせてました。
アダムマッケイ監督のマネーショートでもあったような、悲惨な顛末を向かえる確かな事実と変わらない世界の苛立ちを完璧にエンタメに昇華してる!
と思ってました。途中まで。
ところが観ていくと笑えません。今の世の中そのまますぎて。エンタメじゃなくドキュメンタリーに近い。
つまり「映画を観る普通の人間」として観れば爆笑できるのに、「現代社会の一員」として観れば全く笑い事じゃなくなるということです。
今の世の中の気持ち悪さと歪みを認識させられる、ブラックコメディとして最高水準の完成度です。今の子供世代が将来これを観てキテレツムービーとして爆笑できる世の中となることを星に願います。
コメントする