劇場公開日 2022年1月29日

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「【”生きている証””この若き女優さん達、誰!”と驚いた、日髙麻鈴、新谷ゆづみさん演じる凛として生きる女子高生の姿に魅入られた作品。】」麻希のいる世界 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”生きている証””この若き女優さん達、誰!”と驚いた、日髙麻鈴、新谷ゆづみさん演じる凛として生きる女子高生の姿に魅入られた作品。】

2022年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

ー 塩田明彦監督は、過去作で宮崎あおい、谷村美月をスクリーンで開花させたように、日髙麻鈴、新谷ゆづみの演者としての才能を見せつけてくれた。-

◆感想<Caution! 内容に触れています。>

・物語は決して明るくない。重い病を抱える由希(新谷ゆづみ)が、自由奔放だが少し悪い噂がある麻希(日髙麻鈴)に近づき、二人は徐々に親交を温めていく。
 - 身体のせいか、覇気のない由希。彼女を想う軽音部の祐介(窪塚愛流)とは、お互いの両親(井浦新が、祐介の父と由希の主治医という重要なポジションで、作品を締めている。)の不倫もあり、距離を置く時の頑なな姿勢。一方、麻希に対しては、積極的にアプローチしていく。自分にない何かを感じたのだろう。-

・麻希の家は、性犯罪に関与しており、彼女自身も男の出入りが激しい。
 - この辺りの描き方は非常に粗い。尺のせいであろうが・・。-

・麻希は、由希だけに心を開き、軽音部と競いあうことになるが・・。
 - この時の、麻希を演じる日髙麻鈴のエレキギターをかき鳴らしながら歌う姿に痺れる。曲は「さよならくちびる」にも楽曲を提供した向井秀徳。非常に格好良い劇中歌が2曲歌われる。ちなみに、日髙麻鈴、新谷ゆづみは「さよならくちびる」のフライヤーを見たら、クレジットされているが申し訳ないが、全く記憶にない・・。-

<由希が見ず知らずの男達に身体を任せてしまうシーンや、祐介が麻希に行った行為と、それにより麻希の日常が大きく変容してしまう流れは粗い。
 が、それを吹き飛ばす日髙麻鈴、新谷ゆづみの演者としての魅力(個人的には、エレキギターをかき鳴らしながら歌う日髙麻鈴の意志の強い”眼”にヤラレタ作品である。>

<2022年5月8日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU