「面白かったです!」ちょっと思い出しただけ komagire23さんの映画レビュー(感想・評価)
面白かったです!
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(完全ネタバレですので鑑賞後に読んで下さい)
最初この映画を見始めた時は淡々としていて個人的に苦手な邦画なのかな、と思ってはいました。
しかししばらくして、この映画は違う年の同じ日を1年ごとにさかのぼって描いているということが分かると、その映画冒頭近くの淡々とした時間の流れに意味があることが分かって来ます。
今は別れている、照生(池松壮亮さん)と葉(伊藤沙莉さん)の出会いに向かって時間がさかのぼって行く描写は発明的とも思われました。
言わば、死から生を照射している表現と言えるかもしれません。
ともすれば退屈とも感じられる映画初っ端の照生の淡々とした描写は、過去の輝いていた葉との場面を知ることで、また映画のラストで違ったようにも見えていました。
そして、葉の現在はまた照生とは違った日常が描かれます。
過去の素敵な時間をちょっと思い出しただけで、今の時間に火を灯すことが出来ることを、この映画は示しているようにも思われました。
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