「記憶はカイロス的な「時」のなかにある」ちょっと思い出しただけ h.h.atsuさんの映画レビュー(感想・評価)
記憶はカイロス的な「時」のなかにある
大切な思い出や記憶は、定量的なクロノス的「時間」の中には存在しない。その記憶はときに刹那的であり、ときに逆行性(もしくは過去と未来を行き来する)をもつもの。
何気ないいつも通りの会話は失った後になってから、かけがえのないカイロス的な「時」だったと気づかされる。
だからといって一方的にそのことを後悔させられる訳では決してなく、その一瞬の「時」が永遠なものとして、いつまでもその人の記憶に残りつづける。
作品の時間を逆行させることで二人の記憶を(自分ごとの経験のように)観客が共有する。
そして鑑賞後にじっくりと記憶としてあたたかく蘇ってくる。
何度も観かえし、じっくりと味わいたい。
それにしても期待値を何段も超えてくる、伊藤沙莉はすごい役者。
そして、脇を固める俳優陣の豪華たること。
コメントする
kossyさんのコメント
2022年2月16日
女性ドライバーの方は伊藤沙莉風な方が多いと思いますよ~
俺自身もよく乗るのですが、どうしてもプロ目線になっちゃいます…または「誰々さん元気?」とかの会話に…
kossyさんのコメント
2022年2月16日
h.h.atsuさん、コメントありがとうございます。
そうなんです。実体験としてタクシー内での会話も興味深いものがありました。
一番酷い客は、何も聞かずにいきなりタバコを吸い出す奴!警察沙汰にまでなったことがあります。