「ちょっと思い出すくらいの人生が良い」ちょっと思い出しただけ ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと思い出すくらいの人生が良い
予備知識ほぼゼロで鑑賞。
時間の遡り方がはっきり認識できなくて最初の方は少し頭を使ったが、思考が整理できてからは作品に入り込むことができ、上映時間も含め好印象の作品になった。
とても印象に残ったのは別れのシーンとなるタクシーの車内での二人の会話。
池松壮亮の「ちゃんと自分の中で結論をつけてからその先どうしようか考えたかった」的な返事に対し伊藤沙莉さんが放つ「それは相手の事を大事にしたいと感がえている自分が大事なだけ」的な言葉に自分自身を振り返り心打たれました。
見終えた後に一緒に鑑賞したパートナーにその話をしたところ、女性として非常にわかる台詞だけれど、言ってはならない一言だったかな、との反応でした。
互いに真実、されど言ったこと・言わなかったことが引き起こす継続や別れの分岐点になることがあるのだなあと考えさせられました。
とは言え長い人生、題名にもあるように少し時間が過ぎてから「ちょっと思い出した」程度の記憶になっていて今の暮らしが幸せと感じられることが一番かもと思いました。
カップルで見て感想を語り合うのにオススメだと思います。
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