「愛しさと切なさと伊藤沙莉と」ちょっと思い出しただけ RT65さんの映画レビュー(感想・評価)
愛しさと切なさと伊藤沙莉と
松居大悟作品は初めてだったが(福岡では彼のエキセントリックな母親が悪目立ちしていて、彼自身にも色物感を感じていたので)、凄く良いじゃない!今まで食わず嫌いしていて申し訳ない!
とにかく主演の二人が滅茶苦茶良くて、特に会話シーンは、どこまでが台本通りでどこからがアドリブなんだろうと思ってしまう程、自然で軽妙でリアリティが有った。
また、クリープハイプの曲からの『ナイト・オン・ザ・プラネット』でそこからの逆算でヒロインがタクシー運転手という設定なのだろうが、この恋愛映画史上初なのではと思えるヒロインの職種というのが、実は凄い発明なんじゃないかと思った。それによって(その職種を選ぶという事で)葉という女性の為人がなんとなく掴めるし、同じ構図(に成らざるを得ない制約上)でも微妙に違っている(差異を見せられる)というのが、映画の主題にも上手く合致していると思う。
ともあれ、『ブルーバレンタイン』等に連なる〝楽しい過去が描かれる程切なくなって来る映画〟の新たなマスターピースの誕生に今は酔いしれよう!
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