「現実は自然の中で昇華する」土を喰らう十二ヵ月 ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
現実は自然の中で昇華する
採れたてのものを喰らう楽しみ。
気の合う者同士で。ふたりで。
それも男と女で。
でも、ふたりは父親と娘ぐらいの年の差がある男女。
作家と編集者という原稿でつながっただけの仲。
毎回人里離れたところまで来てくれるのだから、勘違いもするだろう。
男だもの。が、女にも自分の人生がある。
年老いた男との選択肢は、確率として低すぎる。
その背景は厳然としてあるのだが、そこを自然の営みが席巻する。
自然は現実を凌駕する。いや、現実は自然の中で昇華するのだ。
それが正しい、と感じさせる、ジュリー(沢田研二)に脱帽。
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