劇場公開日 2022年2月18日

「さすがに使いつくされているネタなので…。」君が落とした青空 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5さすがに使いつくされているネタなので…。

2022年3月5日
PCから投稿

今年63本目(合計336本目/今月(2022年3月度)5本目)。

私も2週間遅れながら見に行ってきました。
内容は他の方も書かれている通り、いわゆるタイムリープものに恋愛ものをくっつけたという感じです。この「両方を」くっつけたというのは珍しいかなとは思いますが、単独、それこそ「恋愛もの」なんて毎回そりゃ(程度の差はあっても)そうですし、「タイムリープをどう描くか」もほぼネタが出尽くしているので、何かすごいネタを入れるか、別のもの(恋愛ものでも何でも)との組み合わせにしないと、ネタとしてパクり状態になってしまいます。

…とはいえ、恋愛ものは今の日本の高校生ならありうる範囲のお話。タイムリープを見破るトリックについて、「映画内で求められるのは、リアル映画の制度関することがヒント」というある意味珍妙な映画(この映画、映画鑑賞促進目的なわけ…ないですよねぇ?)で、結構変です。
たいだいは、2日目、3日目から何かおかしいと気が付いて、「その日」を超えるように頑張っていくものですが、ここもハードルが少ない状況です。普通に2日目で「あ、なるほどね」となりますし、どんなにわからなくても3回目(3日目というか、11月1日の3回目)を見ればわかるかと思います。
すると、そこの部分の工夫のいれようも少なく、結局、「タイムリープもの+恋愛もの」でストレートで挑んだのだけどどうだろう?という趣旨であるようには思えます。
ただ、その観点だと、やはり工夫等がないので他、見るべき点(出ている女優さんなどの好み等)を探してみることになりますが、これもあまりこう…といったところです。

決して趣旨を理解できないわけでもないし、「タイムリープ×恋愛」というストーリー、それ自体を楽しむことは全く問題ないのですが、作品として見ると、「タイムリープ」も「恋愛」も描写が薄いので、ちょっとうーん、どうだろう…というところです。
ただ、新規がどうとかオリジナリティがないとかというより、本映画は趣旨的に「その組み合わせでどこまで挑んだか」という点で採点されるべきではないのか…とも思えます。

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 (減点0.3) 確かに色々工夫されている点は理解できるのですが、「タイムリープ×恋愛」というトリックで勝負するとしても、どこかで見たことがあるような描写ばかりです。一方、どちらか「だけ」だと、もっと「どこかでみたことがある」描写ばかりになってしまっています。つまり、新規性の発見が難しいという点は言えます。

 ただ、映画は必ず新規性を伴っていなければならない、というものではないし(なければ、ないなりに何か工夫すれば良い)、一方で今も書いたように「ないなら、他の部分で勝負できるような素材を取りそろえる」こともしておらず日本の高校生でよくある一般的な恋愛映画という点に全部集約されてしまっています。

 この点、「タイムリープ×●●」という類型はいくらでもあると思うし、●●がすでに映画化されていても別のネタ・トリックで…というのはいくらでも考えられるかと思います。ただ、本作品に限って言うと、そこをどうにかして探す探さないの話より、「恋愛シーンに寄せたかったのだろう」ということはわかります。
すると、主題である最初のタイムリープは何のためにあるのだろう…と考え始めてしまうのですよね。
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yukispica