「無理に感動させようとしなくてイイのに…」劇場版 からかい上手の高木さん プリズナーN0.6さんの映画レビュー(感想・評価)
無理に感動させようとしなくてイイのに…
原作も1巻から購入しているし、もちろん「元」も同様に読んでおり、アニメもTVシリーズは総て見ている…という人の感想です。
「高木さん〜」はそもそも「行間を読ませる」ことで「ムズキュン」や「萌え」を感じさせる作品なので、あまり押しつけられると、逆にうるさく感じてしまう。
猫を拾うエピソードも、何か違うんだよなぁ。あのペットショップのくだりはすべて不要。お姉さんはまだしも、オウムはやかましいだけで、原作やこれまでのアニメの「高木さんワールド」にそぐわない。
TVシリーズの短編2〜3本で構成された形が、あまりにハマっていたので、長編にしてしまった弊害が出ているように思う。
あと気になったのは、北条さんが夏休みに外国へ行ってしまうという設定は意味がわからない。ホントに必要だったのかな。
けっこう楽しみにして観に行ったのだが、少し思ったものと違っていた。
TV版の高木さん3期のラスト2話、バレンタイン&ホワイトデーの回をたまたま見たけど、この2回の方が圧倒的に素晴らしい出来で、二人の関係性について意識し合うという未来へ向けての神回だった。なぜ劇場版でこれが出来ない…
「行間を読ませる」という表現がオシャレで好きです。「なぜか会話が出来るオウム」「北条さんの海外旅行」に関しても全くの同意見です。北条さんじゃなくて、西片と高木さんを海外旅行に行かして欲しかったですよね笑
「【劇場版】なのに、いつもと同じ日常か・・・」と感じたのも否めません。
無理に感動させなくていいのに‥‥本当にこれにつきますね。良質なテレビシリーズを映画化する際、オリジナルエピソードぶっこんで世界観壊す典型ですね。上質なもどかしさを体感出来た傑作が、だめな邦画になった感じがして残念でした。