シネマ歌舞伎 桜姫東文章 上の巻のレビュー・感想・評価
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完璧なコンビ
仁左衛門と玉三郎、完璧なコンビネーションで、壮大なイマジネーションと人間性を追求した因果の物語。
シネマ歌舞伎ならではの大きなスクリーンで、アップの表情から舞台全体をみることができる。
話の荒唐無稽さ、それを説得してあまりある仁左衛門と玉三郎の芝居。
開始直後の、玉三郎白菊丸が海に飛び込むところその一瞬が素晴らしすぎる。その一瞬のためにまたみたくなる。
他の役者たちも達者で力の限り、という印象。花道ではありとあらゆる歩き方歩く所作をみることができるのも面白い。
それにしても、仁左衛門と玉三郎。
清玄派
「桜姫東文章」を、木原敏江が「花の名の姫君」という漫画にしている。これが素晴らしく、舞台の難しい言葉や、古めかしい言い回しをなくし、でも原作に忠実に、かつ現代人にも共感できるように描いている。ナイスな参考書だった。木原先生、ありがとうございます。いい仕事でございます。
ということで、筋は頭に入っていた。「恋の因果を描いた、歌舞伎史上最もスキャンダラスでドラマティックな物語」と、公式サイトでうたわれているように、けっこう衝撃的でエロい。とにかく主人公の姫がはっちゃけてる。夜中に男に襲われたら、普通トラウマでしょう。それが、逆に快楽と好意を覚えるって…舞台上で帯をほどいた姿というのも…もう、どんだけー。この芝居を観た江戸時代の女子は、キワどいシーンにキャーキャー言ったんじゃないだろうか。清玄派か、権助派か、なんて騒いで盛り上がってたかも。
前世の因縁、お家の復興、かたき討ち、などの歌舞伎定番ネタも盛り込まれ、男に翻弄されながらも生き抜いていく桜姫。美しくもたくましい。後編では、お姫様姿から180度違う姿も見られると思うので、楽しみ。
主演お二人の
歌舞伎を観たことが無かったので、それだけでも嬉しくて事前に詳細は調べていなかったのに、最初のシーンから白菊丸?清玄?内容も何処かで聞いたことが…
以前読んだ漫画だ(題名は異なりますが)!あれはこの作品からだったのね(鶴屋南北っぽい)…
2021年に36年ぶりの『孝玉コンビ』での再演を映画館で。
演技力は勿論、美しい玉三郎と二役を難なくこなす仁左衛門。
下も楽しみです。
予備知識が必要だった
話は面白いと思うが、日本人なのに、何を言っているのがほとんど分からない。予備知識が必要だった。ウトウト寝ていた。
男と女のギトギトした欲の話だとなんとなくわかる。そんな話を男だけでやろうとするのが、不条理で凄く面白い。下巻はもう少し下準備して。
白菊丸って男の子だと思ったので、話が通じなかった。つまり、とんでもないタブーな話を演じていると理解した。凄い。面白い。
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