「フタリでセカイの壁を越えて。」フタリノセカイ はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
フタリでセカイの壁を越えて。
最近LGBTQの映画が続きますね。また違う視点から届いた今作。評判も良くて大阪上陸初日にめっちゃ張り切って行ったらまさかの3人でした。
出会った瞬間始まった恋。どんどん沼にハマってゆくユイ。けれど愛した真也が実はトランスジェンダーで女性だったことを知る。フタリノセカイが崩れてゆく。
通常なら女性がボーイッシュに演じるであろう真也をあえて男性の板東龍汰が務めたところに、自身もトランスジェンダーであると公表している飯塚花笑監督のただならぬ本気を見た。シスジェンダーのユイのフィルターを通して見る真也像の位置付けとしてこの方法はうまいと思った。お互いにどうしようもできない気持ち。そして体。ユイが望むならしっかり受け止めてほしい。真也の中途半端な覚悟に何度も不安になる。
それでも未来を生きると決めたフタリが選んだ結論。本当に他の選択肢はなかったのか。私の理解は追い付かないまま、ラストで再び頭をどつかれたような気持ちになった。それから今もまだあの選択の意味を考え続けている。きっと監督の狙い通りに。これは監督からの挑戦状だと思っています。確かに受け取りました。
10年という時間経過が全然分からなくてそれが本当に残念でした。何も変わらなさ過ぎです。もうちょっと変化つけてほしかったです。
コメントする