パーフェクト・ケアのレビュー・感想・評価
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とても良い映画
なかなか極上のサスペンス・ドラマでした。
主演のロザムンド・パイク演じる"悪徳後見人"のしつこさは、もう蛇かマングースかというぐらい、相手に食らいついたらもう絶対に離さない…笑
(作品中では「雌ライオン」と例えられていました笑)…。
ストーリー展開が面白くて、最後まで飽きずに、2時間ほぼドキドキしっぱなしでした(笑)
ロッテントマトの評価は、78%フレッシュ(2021年12月4日現在)。オーディエンス評価が33%と低いのが興味深いですね…強者が弱者を更に食い物にするという物語が受け入れられないのは、まあ仕方がないのかも知れません…笑
この秋、当たりの作品だと思います(笑)
オススメ!
*元々デジタル配信用の作品のためか、上映館が少ないのが残念ですね。
前半と後半でガラっと変わる
作品紹介の「クライムサスペンスコメディ」とは何ぞや? と思ったが、見て納得。
前半は予告編どおりのコメディタッチの流れ。ロシアンマフィアのボスがミゼット俳優(ピーター・ディンクレイジ)なのもそうだし、
貸金庫の中の本をくり抜いてダイヤモンドを隠すというベタなネタもその想いを強くさせる。
ところが、後半は一気に趣きを変え、アクション映画のようになる。
ただ、前半から主人公マーラ(ロザムンド・パイク)のアクティブな一面なども散りばめてあって、決して無理のある変調ではなく、腰折れの無い展開。
正直、あまり期待せずに見たが充分見応えある内容だった。
既に配信版も公開されているので、敢えて劇場で見る必要は無いけど客席はこの手の作品にしては入っていたので、劇場版と配信版で二度楽しめるくらいの内容と言えるかも?
ただ、一つだけ難癖をつけるとレズビアンの要素は盛り込む必要があったのかは疑問。確かに強い女の裏の顔としての面を描こうとした意図は理解できるが、フラン(エイザ・ゴンザレス)が単なるビジネスパートナーという設定でもストーリーは充分成立すると思う。
時代のトレンドとは言え、何でもかんでもLGBTsのネタを絡めるというのも見る側にとっては少し食傷気味。
なぜ彼女はそこまで「成功」に執着するのか?
違法行為スレスレでも、
道義的に真っ黒でも、
脅されても、
命がけでも、
彼女は「成功」に執着する。
なぜだろう?
映画を見終わってから、ずっと考えていた。
私の結論は、
「彼女の姿、生き様は『現代アメリカ社会』だ」と。
サブプライムローン問題が典型的だが、どれほど「間違っている」としても、「儲かるなら手段を問わない」がアメリカ。
トランプもそんな一人だが、そんな彼が米国大統領にもなった。
そんなアメリカを皮肉ってるんだな、と。
そういう意味で、彼女のラストは象徴的。何かを示唆するようだ。
まあ、もちろんアメリカに限った話ではないんどけど。
日本でリメイクしても面白いのでは。
とにかく結末だけに痺れて漏らした‼️❓
悪党vs悪党
まずは畏怖の念を込めて言わせていただく
『ファッ◯ュービッ◯!!😃』
お年寄りの認知症をでっち上げ、家族よりも立場の強い後見人として財産を自由に扱う極悪人マーラが目をつけたおばあさんにはヤバいバックが着いていたという話
いや〜恐ろしい話だった😃
合法的についた後見人が悪党で財産も家族との関係さえも自分の思うままにしてしまう
目の付けどろこが素晴らしい😃
序盤母親と面会すらさせてもらえずマーラを訴えた男性がいたけれどその時のマーラの言い分がもう腹が立つ
一部の極端な例を大袈裟に取り上げて一般論を極論で抑え込んでしまう
日本では本人家族の要求が最優先だけどアメリカでは感情の入らないデータがものを言う
なのにそれを元に決定を下す人間の感情に訴えかけるってのにアメリカの暗黒面をみた気分です
前半はいかにマーラが汚いか、そして狡猾かが描かれているけど後半はおばあちゃんの正体とそのバックとの戦いがメインとなってくる
悪党vs悪党の結末はどうなるんだろうと思っていたけど
やっぱり神様はよく見てる
あれしかない終わり方だったと思いました
最後に一言
最初に『◯ァッキュー◯ッチ!!😃』と言いましたが
おばあちゃんはもっとエゲツない言葉使ってましたね
さすが悪いババアやで😃と思いました
ロザムンドパイクのパッツンボブ
複雑で嫌な人
介護に関わる人が善人とは限らない
介護にしても看護にしても、それに関わる仕事についているのがいい人とは限らない。本作に登場するマーラがまさにそう。金儲けのために介護を利用するのはいいとしても違法なやり方はいただけない。
マーラのあくどいやり方と、ターゲットにされたジェニファーがそれにどう対抗していくのかという導入だったのだが、途中からそれが徐々に変化していく。気づいたらその対決にドキドキハラハラしながらどんな決着が待っていのか目が離せなくなってしまった。
正直、マーラがどんなやられ方をするのか待ち構えていたところもある。マーラという悪人がどのように懲らしめられるのかと。でもそんなに単純にはならないよな。彼女の育った背景や、物怖じしない態度の裏にある経験の数々を匂わされる中、マーラのことを憎む気持ちが薄れていくのを感じた。
だから最後の決着がスッキリするわけもなく、モヤモヤした気持ちが残った。うーむ、巧妙な脚本だ。現代社会でありそうな犯罪を描きつつ、面白いサスペンスに仕上がっていたと思う。
演技力に脱帽
ハリウッド映画の悪い癖が出て、後味が悪い
劇薬映画!
観賞後のこと。満席の劇場で
クレジットの最中に、近くの女性客が隣のオジサンと揉めていて、「さっさと帰れ!クソジジイ!」と叫んだ。
と、思うと前方の席では、初老のオジサンが「頭を蹴りやがって!表にでろ!コラ!」と後ろの若い客に掴みかかり、騒然とする。
2件も、揉め事が。
劇場ではじめての体験でかなりびっくりしたが、
初老の男性客が潜在的にフラストレーションを溜め込むのも、女性客が大胆に叫ぶのも、この映画の後なら、と妙に納得した。
観る人にとってはずっと神経を逆撫でされる映画だし、
観る人には、ずっと耳元で悪魔にけしかけられるような映画だ。
全編に止まずに流れる大音量のテクノ音楽が神経を痺れさせて、理性をストップさせる効果があるのかも。
でもって、
とにかく、ロザムンドパイクに惹きつけられた。
どぎつい原色の衣装が似合うこと。タイトなスーツが似合うこと。
(びしょ濡れで着替えた赤いトレーナーも良かったけど)
それからカメラアングルとのパーフェクトな演技の振り付け。(歩くだけでもかっこいい!カメラに対して顔の絶妙な角度!どのショットもキマってる)ジムのライティングもかっこいい!
音楽、役者、カメラがとにかくクール
さいごに
とにかく女性が強く光って描かれてるが、マーラとのマウントを取り合う、施設に軟禁される老婆役ダイアン・ウィーストの嵐の到来を告げる静かな演技、最高に良かった。
【アメリカ高齢者を捕食する黒い後見人の物語かと思いきや、左斜め上を行くストーリー展開に引き込まれる。爽やかな笑顔を浮かべつつ、腹黒いど根性女を演じたロザムンド・パイクの魅力全開作である。】
ー ロザムンド・パイクと言えば、代表作「ゴーン・ガール」エイミーの姿が脳裏に浮かぶ。弱い女と思わせつつ、実は狡猾に男を締めあげる恐ろしい妻の姿である。
今作の主人公マーラ(ロザムンド・パイク)にも似たテイストを感じる。爽やかな笑顔を被後見人に見せつつ、
”この国で成功するには、勇敢で愚かで残酷でないと駄目。フェアプレーをしていては何もできない!”
と、レズビアンのパートナー、フラン(エイザ・ゴンザレス)に高らかに告げる姿。
そして、彼女は高齢者施設の院長、医者とつるんで、判断能力の衰えた哀れな老人を探し、看護と称し、施設にぶち込み、財産管理と称して財産を搾取する腹黒い後見人として地位を築いていた・・。-
◆感想
・序盤は、マーラとフランが高齢者施設の院長、女医と結託して、黒いビジネスを展開する様が、コミカル要素を絡めつつ描かれる。
真っ白い歯、爽やかな笑顔を高級な衣装を身に纏いながら、マーラの”事業”は着実だ。
- ロザムンド・パイクの爽やかな笑顔程、怖いものは無い・・。-
・捕食者として、選んだ資産家の天涯孤独”だった筈の”ジェニファー(ダイアン・イースト)をいつもの手順で、施設にぶち込み、家探しして彼女の銀行貸金庫の鍵を手に入れ、家財一式売り払い、家も売り出す、マーラの姿。
- 正に、黒い後見人である。脚本と監督を務めたJ・ブレイクソンによると、この物語は実際の法定後見人による搾取事件からアイディアを得たというから、他にも沢山いるんだろうなあ、マーラみたいのが・・。-
■で、ここから物語の面白さは、倍加する。
・ジェニファーの”友人”が現れ、あの手、この手でマーラに揺さぶりをかけてくる。弁護士を送り込んで、金で抱き込もうとしたり、法廷闘争に持ち込むも、マーラに一蹴されて・・。
- ”友人”が表向きには企業経営者の顔を持ちながら、裏ではロシアンマフィアと繋がっていたり、ジェニファーも実は、戸籍から全て作り変えてあった別人だったと分かるシーン。
だが、それでもど根性女、マーラは屈しない。母親を殺すと言われても”あんな毒親、殺しな!”と平然と応じる姿。マーラの生き方の理由が垣間見えたシーンである。ー
・女医が殺され、フランも襲われ、到頭、マーラも捕まり・・。
- 椅子に縛られたマーラの胆の据わりっぷりが凄い。そして、車もろとも、湖に落とされるも、必死に這い上がり、夜の道をびしょ濡れで歩き、ようやく見つけた店でセンスのないジャージと食料を買う姿。あれが、マーラの”素”の姿であろう。ー
<マーラの、ロシアンマフィア達への反撃は、観ていて爽快でもある。
表向きは真面な人間を装った、似た者同士の”悪”VS"悪”
スリリングな展開を見せる後半と、ロシアンマフィアがマーラの肝っ玉の太さを見込んでの”悪“同士の結託。
そして、鮮やかな”搾取されてきた者”からの強烈な一撃が描かれる、ラスト。
ストーリー展開の秀逸さとともに、ロザムンド・パイクの怪演が印象的な、見事な作品である。>
嫌いな主人公にひかれる
怖い怖い。
出てくる奴らが、全員悪人。
誰にも感情移入できないどころか、その中でも一番の極悪人である主人公に対して、殺意に近い嫌悪感を抱いたまま、長い上映時間もあっという間にラストまで。
ここまで嫌いなキャラを作り上げた手腕と、客を引き込む脚本に唸ったわぁ。
ラストも納得。
ただ、実際のアメリカの介護法については分からないため、リアリティの度合いはよくわかりませんが。
劇場では3週間限定で少数館だけの公開のようですが、配信も同時に始まっています。
他人への無関心と身内への愛情とのひどいギャップ
今年一番のピカレスクロマン
いやーもう大変。やばくて強靭な女を演じさせたらロザムンド・パイクの右に出る女優はいないね。金持ち老人から合法的に財産を奪取する主人公のマーラに共感できる余地は全くないんだけど、とんでもないタフさに脱帽。
「私は雌ライオン」っていうマーラが勝ち残って欲しいという気持ちと、このゲス女の憐れな末路を見たい気持ちが拮抗して、一瞬たりとも目が離せない。ロシアンマフィア役のピーター・ディンクレイジとの見た目の凸凹感が一瞬、緊張を緩和させるんだけど、シビアな駆け引きですぐにタイトに戻ってしまう。
ブリトニー・スピアーズの件で、後見人制度の問題点が浮き上がっていたが、悪用されるとやばいよねこの制度。日本でも気をつけてないと、オレオレ詐欺の奴らがこっちの方で悪巧みしないとも限らない。
とにかくワクワク、ゾクゾクする今年一番のピカレスクロマンでございました。
やっぱ悪は滅ばなきゃ
恐ろしいほどの壮快感としっかりしたオチ
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