パーフェクト・ケアのレビュー・感想・評価
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ゴーン・ガールも怖かったけどこっちも怖い
冷血で強い女性を演じさせたらこの人以上の女優はいないじゃないかと思うほど、ハマり役のロザムンド・パイク。
いやーハラハラした。しかし面白かった!
老人の後見人がビジネスになるなんて恐ろしいけどホントにありそう。
期間限定だし上映してるところ少ないけど絶対見るべし!!!今年1番面白かった。
なるほどな、そういう結末なのね。
なんかよくある話といえばそうなんだけど、何故かオープニングからグイグイ引き込まれて次の展開が気になってずっと鑑賞できる。
途中からは、マフィアとの駆け引き合戦になるのだが、これがまた面白い。
がしかし、そのマフィア、2人も殺すの失敗するかいな?と、そこは少しリアリティに欠けちょいと興醒めしてしまったが、それ以外は満足。
そして、ラストはどういう結末。つまりはどっちが勝つのか?どう収束するのか?と思っていたら、そういう結末か。なるほどね、でした。
ロザムンドVSピーター!
そして不敵な微笑みのダイアン・ウィースト。
後見人ビジネスの手口がコワイ。病院と高齢者施設がグルだったら、絶対無理じゃない。なんか不条理劇観てるみたい。
中盤ディンクレイジさん登場でガラリと様相は変わるけど、敗因は事故に見せかけることを優先したことかね。ちょっと詰めがあまかった。
終盤大逆転からの選択そしてラストは、色々なやり方があったと思うけど、私はあまりあのエンディングは支持しない。ただ、金には執着するのに生には執着しないあの諦念に至るまでの、仄めかす程度でしか語られない彼女の前半生には、どれほどのことがあったのだろうか、は気になる。(けど前日譚映画化とかは要らないです)
ぶっとんでる(笑)
知らないだけで人間なんてこんなもん
敵、味方、正義、悪、様々な概念がスパイラル状になり常人は胸クソ悪いまま宙ぶらりんで引き込まれてしまうであろう何とも言い難い作品。
しかしながら見事なストーリー展開に熱中してしまっている自分がいたのも事実なワケで、悔しいかな良作と呼ぶべきなのかもしれない。
後見人という仕事について詳しく知れるのもこの作品の醍醐味の1つで、その概要も決して難しく描かれているワケではなく寧ろ分かりやすくさえ感じとれるのは果たして良心の呵責から来る配慮なのか否かは闇の中。
ストーリーも大オチも、人間にある程度以上の期待をしていない人種からすれば胸クソ悪くも何もなく、寧ろ人生をピュアに描いてくれているとさえ感じる。
人生とはこういうものだとある程度高を括ってはいるし、とりわけショックを受ける事もなく隣にいるかもしれない赤の他人の人生を見ているようで、約2時間をあっという間に感じたこの感覚が何よりの証拠である。
星4つ
★★★★☆
実話?
観たコトをゼロにしたい
3週間限定か、、
ロザムンド・パイク、存在感のある俳優で助演であってもしっかり印象に残る人。
特にここ数年は、主演俳優として「強い意志」を感じさせる女性を好演し、『ゴーンガール(14)』や『プライベート・ウォー(19)』などしばしば賞レースにも登場することも増え、出演作はもれなく見逃せないの俳優の一人だと思います。
今作『パーフェクト・ケア』においても「執念深く、負けず嫌いで非常に肝の据わった人物」マーラを演じ、思いがけず敵(かたき)となるマフィア相手に命のやり取りでも引けを取らないばかりか・・・
そもそも、マーラがやってることは最低の詐欺行為で、彼女に共感の欠片すら感じないどころか、どっちかと言えばマフィア側に肩入れしたくなるほど(これは、ジェンダー的対立構造という見方よりもむしろ、敵役のマフィア・ローマンを演じるピーター・ディンクレイジ力(りょく)が強いと思います。)、マーラの図太さと彼女の言動に再三再四イラつかせられます。
そして、オチも結局はどこか「マーラの潔さ」すら感じてしまうほど、観終わってもマーラに対して敗北感が残る印象の一本でした。
3週間限定か、、なんか勿体ない気がします。気になっている方は是非。
ダークヒーローの教科書映画
シナリオが完璧なまでに教科書映画。サスペンス映画の何度も繰り返し作られた映画の最新版って感じ。冒頭に出てきた男のラストなど何回もやられすぎてあぁなるよねって。デートムービーやなにか観たいんだけどなって時には素晴らしい映画だと思う。常に80点。しかしここまでの評価はキャストが素晴らしい。まさにハマっている。ロシアマフィアが少し弱いのはご愛嬌なのか?
私に負けはないので
高齢者を保護し施設に入れるという名目で介護施設や医者と結託して、高齢者の資産を奪う悪徳後見人マーラが、ある日ターゲットにしたご老人がマフィア関連の人で様々な危機が訪れる話。
最近、悪そう見えた人が実は良い面もあるよっていう話が多いけど、今作は真逆。冒頭のナレーションでも言われるように、善良に見える人が全員悪いことしてる。それが気持ち良い。
しかも全員、気が強すぎてお互いの脅しに全く屈しない。普通だったらこの脅しで怯んでるだろレベルの脅しで全員ピンピンしてるので、テンプレどおりの話の展開にならならい面白さ。ちとここまで怯まないのは危険すぎるが、少しはマーラのスタンスを見習って生きていこう。
最初らへんは別に誰のことも応援はできないのだが、中盤マーラが池に落とされてからの叫んで、コンビニ寄ってチョコバーを口にくわえて着替えなど物色してるシーンで完全にマーラを応援すると決めた。最高カッコよすぎ。これは日本版で米倉涼子でやってほしす。
ラストはまぁ納得はするけど、個人的にもっとしぶとく生き残って(いやあれでもまだ生きてるかもしれない)もっともっと悪徳商売で稼いで欲しいと思えるぐらいの爽快な悪い役です(笑)
観終わっても不快感が続く
悪党と被害者と無能な裁判官だけが登場する。善人はほとんど登場しない映画である。悪党は合法マフィアと非合法のマフィアだ。いずれも血も涙もないが、必要に応じて涙を流すフリをする。ほぼ白人しか登場しない映画で無能な裁判官を黒人にしたのはどうしてか。悪意を感じてしまうのは当方だけではないと思う。
裁判所の命令は絶対だ。期限内に異議申立をしても、命令が覆ることはない。裁判官も役人だから、自分の間違いは絶対に認めない。認めるのは死ぬときだ。そういえば日本でも誤審を認めて自殺した裁判官がいた気がする。
介護ビジネスの業者が法定後見人になるというアイデアは素晴らしい。しかし介護ビジネスを営んでいれば合法的な後見人になれて、財産を管理することができるというのは本当だろうか。日本でも同じことができるのだろうか。もしかすると既にやっている介護事業者がいるのだろうか。業者と医者と裁判官が結託すればどの国でも出来そうな気がする。邦題の「パーフェクト・ケア」は身柄を押さえて財産も管理するという意味で、原題よりも秀逸なタイトルだ。
日本にも法定後見人という制度はある。成年後見制度だ。親族でなくても市区町村長や検察官が申立をすることが出来る。裁判官や検事を巻き込むのは難しそうだから、介護事業者は医者と市区町村長に金を渡して結託すればいい。金持ちの老人を狙って申立をし、財産を管理する。高額の介護費用を請求して、管理している財産から合法的に振替える。財産がなくなる頃に死んでもらえば部屋が空く。
生活保護制度を悪用した貧困ビジネスというのがあるのは有名な話だ。住所がないと生活保護を貰えないから、アパートを借りてひとり1畳程度のスペースに分割してホームレスを住まわせて住民登録をする。支給日にはホームレスを行列させてひとりずつ現金で受け取らせて、住居費として巻き上げる。ホームレスの手元に残るのは1ヶ月生きていけるかどうかのはした金だ。それでもないよりはいい。取り締まるのは生活保護を支給するのと同じ役人だが、相手はヤクザだ。暴力を恐れて逆らわない。警察の組対係が取り締まればいいのだが、これは民事だとして取り合わない。警察の中にはヤクザと裏でつながっている人間もいる。持ちつ持たれつだ。しかし忘れてはならないのは、生活保護費は国民の税金だということである。
主人公マーラ・グレイソンの永遠にうまくいきそうな介護ビジネスだが、序盤からずっと割り切れない印象が続く。この悪女はいつ罰せられるのか。あのアホな裁判官がいる限り、悪女のやりたい放題が続くのだろうかと想像して、嫌な気持ちになる。ストーリーが進んで悪女の運命が二転三転しても、やっぱり嫌な気持ちは続いた。
どう考えてもグレイソンは日本の貧困ビジネスのヤクザと同じなのだ。窮地に陥っても詐欺師らしく知能で乗り切るのかと思いきや、暴力には暴力で対抗する。合法ヤクザから非合法ヤクザへの転落である。ジムで鍛えているシーンはその伏線だったのだが、それがまた不愉快きわまりない。不愉快な気持ちは映画を観終わってもしばらく消えなかった。
30分ごとに映画のジャンルが変わる
不愉快・痛快★
期待は下回るかな。
良くできた作品
キレッキレで最高にムカつくマーラが素晴らしい!
身寄りのない要介護者に対し世話全般を請け負う法廷後見人制度を悪用しビジネスする性悪女マーラが、予想外にロシアンマフィアの関係者をターゲットにしてしまったことから始まる物語。
頭がキレるとはいえ普通の女性であるマーラvsマフィアのボスなんて、最初から勝敗は分かってるよなーと思ったら大間違い。肝据わり過ぎのマーラは、文字通り殺しても死なないしぶとい女で、マフィアとの攻防戦がスリリング且つ大胆で、めちゃくちゃ面白かったです。
ここまで憎たらしい主人公も珍しいというくらいムカつくマーラ演じるロザムンド・パイクがキレッキレで最高!やってることは最低なのに、なぜかカッコ良く見えてしまうファッションや表情などの造り込みがさすがでした。
最後まで予想がつかないクズ対クズのガチンコ勝負に高齢化問題をサラリとおり混ぜブラックユーモア味も効かせ、最後の納め方もお見事。素晴らしいエンタメ作品、大満足です!
煩悩の権化
医者や介護施設と結託し痴呆や病気の高齢者の法定後見人となり財産を食い荒らす女が、裏の顔を持つ老女に手を出してしまい巻き起こる話。
本人も弁護士も出廷していないのに、医者の診断書一つで勝手に後見人を仕立て上げられ、有無を言わさず施設送り、しかも勝手に財産処分されちゃっうとか、かなり誇張しているんだろうけど、とりあえずこんなことが簡単に出来ちゃう可能性がある司法って凄いよね、と恐ろしくなる。
そして、そこから繋がるロシアンマフィアは、その過去や肩書きからしたら、主人公に対してのやり口がちょっとヌルいなとは感じたけれど、結果的にはなかなか良い落としどころだったのかなと。
まあ、スタンガンで気絶はホントいい加減にしてくれって感じだけどw
いくらコメディとはいえこのオチじゃあカタルシスがなく物足りないと思ったところも、一応違う形でだけど補完してくれたし、悪対悪の物語がとても面白かった。
ロザムンド・パイクの真骨頂!
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