「サムイ」ウェディング・ハイ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
サムイ
劇場での公開を見逃した事を残念に思ってた本作。Netflixでやってたので嬉々として鑑賞→萎える。
予告編がすこぶる面白かった印象があり、作品紹介を読んでみたら脚本・バカリズムで監督は大九監督。役者陣も抜かりはなく大好物のオンパレードだった。
…だった。
今は、見に行けなくて良かったと心底思える。
まぁ、なんせテンポが悪い。
ドタバタコメディだと思うのだけど、ピッチが上がってかない。キャラは皆さん濃くて、素材を集めたものの料理方法を間違えた感じだ。
台詞がのっぺり聞こえるし、臨場感など皆無だ。
全然、巻き込んでくれない。
決定打は消えた新婦の父親だった。
マジックで消された父が、ロビーの鎧の裏から現れる。…新郎の父は稀代のマジシャンであったとしても、タネも仕掛けもなく、消された父に自覚もないなら、それは現実を逸脱してるのだと思われる。
失笑すら起こらない。
入念な前振りであったものの、爆発力が皆無だった。
だいたいからして、フォーカスしなければならないのは、ウェディングプランナーなはずなのだけど、まぁ弱い。余興にあんなに尺を使ってる場合じゃないし、それぞれの人物紹介がボリューミーだから、いちいち式場の外に視線が振られて、肝心の逼迫感が削がれていく…結果、その渦中である篠原さんに共鳴できずに終わるみたいな感じだ。
大九監督にコメディを撮らせたのは誰だ?
たぶん監督の持ち味ではないのだと思われる。
役者陣の芝居は上滑りだし、篠原さんの走り方とか不自然だし…どおにも程度が低い。
文句を言い出したらキリがなく…正直、クソつまんなかった。
向井氏は損な役回りだった時思う。
アレは…アレしかやりようがない。
ご愁傷様と手を合わせたい。