軍艦少年のレビュー・感想・評価
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軍艦島ありきのヤンキーもの
原作未読
原作は『ガキ☆ロック』の柳内大樹
監督はYuki Saito
斉藤由貴ではない
男である
斎藤佑樹でもない
差別化をはかるためかもしれないがかえって紛らわしい
映画は何本か撮っているらしいがYuki Saito監督の映画作品初観賞
かつてブルボンの甘杉くんのCMを作った映像ディレクターYuki Saito
脚本は眞武泰徳
眞武泰徳脚本作品初観賞
軍艦好きの少年の話ではない
軍艦と言えば軍艦行進曲だがパチンコとも関係ない
タイトルの『軍艦少年』の軍艦は軍艦そのものではなく軍艦島こと長崎県の人工島・端島のことである
映像としての軍艦島ならB'zの『MY LONELY TOWN』のMVや『クレイジージャーニー』や『博士ちゃん』で充分だ
端島のそばの本土で端島ラーメンというラーメン屋を営む男とヤンチャな息子の話
愛する妻に先立たれ悲しみに暮れ酒浸りの毎日で立ち直れない玄海
黒髪から母の死を境に金髪に染める海星は得意な絵も辞めますます喧嘩に明け暮れる毎日
結が不良グループに黒いミニバンで誘拐され救出に向かう海星
一度は負けたテツに再挑戦する海星
頭突きが炸裂し海に向かってバックドロップする海星
小百合の仏壇には小百合の手紙があった
再生する親子
ラーメン屋を再開した父親と髪を黒く染め美術部に復帰した息子
かたいこと言うつもりはないけど純や結は茶髪はOKなんだね
髪とか肌とか目の色なんてどうでもいいんだけどね
主人公の名前は野球で有名な海星高校とは関係ないし海星(ひとで)とも関係ない
80年代からヤンキーってあまり進歩ないのね
アニメオタクも嫌いだがヤンキー文化もあまり好きではない
わたくしごとながら身近に50近くもなってビーバップハイスクールが抜けきれない出立ちのおばさんがいるが本当に嫌いだ
職場が別で本当に良かった
うーん星3つ60点が妥当
金髪に染め喧嘩に明け暮れる18歳娼年・坂本海星に佐藤寛太
海星の父で妻を病気で亡くし酒浸りの毎日で経営していたラーメン店も休業中の坂本玄海に加藤雅也
病気で他界する玄海の妻で海星の母の坂本小百合に大塚寧々
海星が所属する美術部の結に山口まゆ
海星の友人・純に濱田龍臣
軍艦島で生まれ育ち坂本夫妻と幼馴染で警察官の野母崎巌に赤井英和
軍艦島から坂本夫妻とは幼馴染で海星が通う高校の先生で美術部の顧問を務める泉に清水美沙
不良グループのリーダー格・テツに一ノ瀬ワタル
テツ率いる不良グループの腰巾着で海星を名乗
りカツアゲをしていた小池仁に柾木玲弥
テツ率いる不良グループのメンバーに花沢将人と高橋里恩と武田一馬
清水美沙が懐かしい
全くの季節外れだけどTBSの連ドラ『クリスマス・イブ』を思い出した
【軍艦島が良く見える場所で育った青年が、漢気があり喧嘩が凄く強い反面、画が上手い訳。前半パートは粗いが、後半の展開は心に残る作品。】
ー 冒頭、テロップで流れるが、軍艦島とは明治から昭和にかけ、海底炭坑により最盛期5000人が暮らした島。主燃料が石油に移行する時代の流れと共に、1970年代に無人島になった島。
正式名称は、端島であるが、廃墟となった高層ビル群などの異様な外観により、軍艦島と呼ばれる。
近年では、「007 スカイフォール」の舞台になった事でも有名。
殆どが立ち入り禁止区域だが、一部はツアーなどで訪れることが出来る。
且つては、この島では、多くの男女が恋に落ち、家族を形成していったのである。
今作の主人公、坂本海星(佐藤寛太)の両親、玄海(加藤雅也)と小百合(大塚寧々)がそうであったように・・。-
◆感想
・今作を金曜日のレイトショーで鑑賞した理由は、加藤雅也さんと大塚寧々さんと、清水美沙さん!が出演されていると、フライヤーで知ったからである。
・前半は、小百合が病に侵されて衰弱していきながらも、玄海と深く結び合っているシーンを中心に、喧嘩が強い幽霊美術部員、海星の姿と、同級生の美術部員の結(山口まゆ:素敵な若手女優さんを見つけた。)が海星が書いた母の絵に涙するシーンなどが、可なり粗く描かれる。
- もう少し、複数のストーリーを、整理して見せて欲しかったなあ・・。ー
・小百合が亡くなり、酒に溺れる玄海。海星も喧嘩に明け暮れる日々。店を狙う謎の不動産屋。大阪からやって来た玄海の同級生だったという、強面の刑事(赤井秀和)。
- 脚本が粗いなあ・・。救いは、大塚寧々さんの笑顔である。”もしかしてあの人が清水美沙さん?”などと、ストーリーとは関係ない所で、一人喜びつつ、観賞続行。-
・偽の海星なども現れ、変なヤンキーたちも現れ、酒浸りの玄海は、自棄になって店を不動産屋に1200万で売る契約書にサインしてしまう。
- 時折、差し挟まれる小百合が元気だったころの、楽しそうな坂本家の姿が、この家族の強い絆を感じさせる。
結が作ってくれたカレーを独りで、手を合わせてから一人カウンターで食べる海星の寂しげな後ろ姿。彼が、両親の愛を受け、キチンと育てられてきた事が垣間見えるシーンでもある。-
<映画構成としては、ストーリー展開や、キャラクターの掘り下げ方が甘く、特に前半は”良い俳優さん達が、多数出演しているのに、勿体ないなあ・・。”と思いながら鑑賞。
だが、後半、亡き妻から、結婚記念日に届けられた期日指定郵便で玄海に届けられた愛溢れる手紙とそれを読む玄海の背中のショット。
そして、海星が軍艦島に渡り、元学校だった建物の黒板に書かれていた若き玄海と、小百合の言葉。更に教室内で、彼が見つけたスケッチブックに描かれていた若き玄海と若き強面の刑事。
そして、海星が若き父の絵の隣に描いた、若き日の母の笑顔。
海星は絵が上手い優しき母と、漢気のある強き父の子であるのだ。
そして、且つて軍艦島で育った同級生達(玄海、小百合、強面の刑事、美術部顧問の泉先生(清水美沙)の結束の強さも印象的である。
ラスト、立ち直った父に金髪から黒髪に戻した海星が言った言葉。
今作は、一人の青年の成長物語である。
最初から、後半のトーンで描いて欲しかった作品でもある。>
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