劇場公開日 2022年6月25日

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「ロシアの非道に壊された日常」リフレクション コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ロシアの非道に壊された日常

2022年6月26日
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ウクライナのバレンチヌ・バシャノビチ監督が撮った、ロシアのウクライナ侵攻(2014~のクリミア半島侵攻)を題材にした映画。

同監督の『アトランティス』(2019)と対になる作品。
「リフレクション」=「鏡映」=「窓に映った空」。
見えない壁(=マンションの窓)にぶつかった鳩は、墜落して死に至る。
その姿が、日常を過ごしていたウクライナの人々に重なっていく。

(2022年に急にロシアが侵攻したわけではなく)
「クリミア半島を占領しに来た2014年から戦争は継続していて、日常は破壊され続けている」
「戦場から帰ってきたウクライナ人たちは皆、PTSDで苦しみ、支援するプログラムもなく、多くの自殺者を出し続けている」
という現実のつらさを、主人公のセルヒーに重ねて表現し、非道さを訴えていました。

ただ、そういった悲惨さだけではなく。
セルヒーが、監禁された収容所で、元妻の再婚相手であるアンドリーを安楽死させるシーンがあり。
これがロシア兵の拷問で死にかけていて苦しませたくなかったからなのか、妻子を取り戻せるチャンスと思って(または内心恨んでいて)殺したのか……
どちらともとれる表現だったのが怖く。
戦争の狂気と相まって、恐怖に背筋に冷や汗が流れました。

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コージィ日本犬