「「ファンタスティック・フォー」のオマージュ作品?」フリークスアウト やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
「ファンタスティック・フォー」のオマージュ作品?
「ファンタスティック・フォー」って作品名はアメコミ界隈でよく聞きますが、私は原作含め関連作品に触れたことがありません。
ただ、監督の前作が鋼鉄ジーグ(これさえも未見ですみません)でオマージュ好きな監督だし、Wikipediaで調べたら超能力使う4人組(男女比同一)も合致し雰囲気は酷似するので間違いなく着想などヒントを得たりしてるんではないか、といえます。悪意のある丸パクリではなく、あくまでオマージュっていうのが良いですね(笑)。
暴虐を極めるナチスを描く上で最低限の史実には基づいております。第二次世界大戦中のイタリアが舞台、ムッソリーニ失脚後、大戦終結直前のナチス占領下、パルチザンが後に実現する祖国奪還のために撤退抗戦中・・・という混沌を極めた時代背景です。
彼らのサーカス団はサーカスというより、見せ物小屋ですね。アングラだけど華のある演技、演出、雰囲気が彼ら4人の演目でみてとれます。そこにいきなり、ナチス(と思われる)からの無差別砲撃でそこに居た観客もろとも全てを失うことから物語はスタートします。
異形、奇形、変な性癖(笑)含めて当時、世の中でフリークスで文字通り、サーカスで見せ物になるしか術がなかった人々・・・。それが実は超能力、異能力者であり、サーカスの演目も種も仕掛けもないガチ、そこに留まらず世界や歴史を変え得る存在になるかも、って着想は大変ユニークで評価すべきところです。
麻薬?を使ってトリップすることで未来を覗く能力のある、6本指のピアノが上手い敵役もナチスの狂気を代表し、体現してる様で、分かり易い残虐さ、思考と嗜好の偏りっぶりが本当に見事でした。
4人が最初から大活躍するではなく、基本ナチから逃げ回るスタンス、そして拘束されて痛めつけられるのは、脚本上、仕方ないとはいえちょっとその時間が長かったので痛快さには欠けるかなと思いました。
あと、イタリアの大人の娯楽作品ってことだろうから許されるのか知れませんが、性的に極めて下品!なので紳士淑女は閲覧に注意が必要、子供の手に届かないところに隔離してください(笑)。
戦時下の混沌にファンタジー要素をぶっこんだ闇鍋的な作品ですが、最後は一切合切、綺麗に終わります。そこはありきたりだが、そうせざるを得ない感じでした。
では。
昔から官能映画はイタリアが1番。
明るいエロというか女性を色っぽく撮ることに長けているのでしょうね。
イタリア男は女好き。
何故かジェローラモが思い浮かびました(笑)