「痛烈な風刺映画」幻滅 keytonさんの映画レビュー(感想・評価)
痛烈な風刺映画
19世紀のフランスで印刷工場で働く青年リュシアンには2つの夢があった。1つは貴族であり人妻のルイーズと結ばれたい気持ちと、もう1つは、自分の書いた詩集を出版することだった。
そこで彼は、欲望と狂乱が渦巻くパリへ上京する。働いていたレストランで出会った記者ルストーに出会い、自身も記者になることで、メディアの闇にどっぷりと飲み込まれていくことになる。
上映時間が約150分と長いですが、大いに楽しませてもらいました。リュシアンの栄光と転落が絶妙に描かれていて、フリに対する答えがスパーンと映像で表現されていて残酷だけどスッキリする展開で飽きることなく鑑賞できました。
人物は個性とクセの強いキャラクターばかりですが、リュシアンとライバルのナタンとの友情は素晴らしかった。お互いライバル視していたが、文学に対する熱意を素直に打ち明けるナタンには感無量。
文学青年が栄光と転落を描いたヒューマンドラマでもあり、19世紀の混沌としたフランスを映像化した文化的に価値のある映画でもありました。
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