あのことのレビュー・感想・評価
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自分のことは自分で決める
フランス映画って何度観ても倫理観とかイマイチぴったり来なくて共感しづらい…と思ってたのだが、この映画観てよく分かった。我々日本人はフランスの60年代を生きてるんだ。我々にとって現代のフランス人は未来人なんだ。そりゃ分かりっこないよ…倫理観とかこの映画とそっくりじゃん。
さて、映画としては主人公の不安感とか、追い詰められてどんどん視野が狭くなり判断力もなくなっていく感じなど、映像からも表現されてて差し迫った感じが、そしてあの瞬間が!コワい…
まんま撮してるじゃん…
「流産で」って台詞があんなにホッとするなんて思わなかったよ…
あんな頭良い子があんなになるんだから、自分のことは自分で決める!って女性が言うのはよく分かるよ…
あのことが引き起こす顛末
原作者のさすがの作家性があふれた、若き日の痛みの描写。
著者の自伝に近い、望まぬ妊娠をした顛末が、スリリングに描き出されていて、スクリーンから目が離せない!
ここ最近ネットで、ああでもないこうでもない乱痴気さわぎみたいな若者を描いたドラマ・映画からは一線を画した映画ですね・・
人工妊娠中絶の顛末が微に入り細に入り描かれています。女性の方はもちろん、カップルで男の側にも見てもらいたいと思いますね。私のような性教育もろくに受けていない年代からすると、これだけの試練が一方の側だけに与えられるのは酷だという考えしか浮かびません。
中絶が是か非かは、一人ひとりが考えるべきでしょう
誰の中にもごく自然に存在する、欲望に忠実である事に対して、しばしば...
誰の中にもごく自然に存在する、欲望に忠実である事に対して、しばしば勇気のない人々に、別な理由を持ち出して激しく嫉妬される事がある。
そんな時の孤独を思い出させるこの作品。
全編通しての緊張感と痛々しさで目を覆いたくなる程だった。
60年代の実話である事を感じさせないのは、男性の態度は今でも対して変わらないだろうと思うからだ。
そう思うと、いろいろと日常的に引っかかっている事が思い出されてゾッとする。
電車の座席の座り方一つだって、日々抑圧されてるんだから。
全編ほぼクローズアップショット
彼女を体験した!
映画ってその人の人生になれるんだ
私はあの時間、確かに「彼女」だった!
希望を望みながら見るけど勿論痛くて辛い
だのにカタルシスを感じてるのは何故なんだー!
ショットにも脚本にも音楽にも展開にも
統一感があったから?
この映画の波に乗った感が強いのは統一感の仕業なのか?
面白かったです
『これ、中2の姪に見せたいけど レイティングで引っかかったかな?...
『これ、中2の姪に見せたいけど
レイティングで引っかかったかな?』
と思って調べたら
誰でも見られる映画だったと知ってびっくり
中高生とかの性教育の題材として使ったら
真剣に受け止めて色々考えてくれそうな気がする
そういう意味で星4つ
12月9日追記
いつの間にか映画.com内のこの映画の表示が
G から 15+ に変わってました。
こっそり(?)訂正した模様。
やはりそうでしたか。
「3週目」「4週目」・・・
「3週目」「4週目」・・・と徐々に焦りを募らせるアンヌ(アナマリア・バルトロメイ)の心境を否が応でもキリキリ感じつつ、さらにあくまで(当時のフランスでは)刑法に反する「堕胎」ではなく「流産」するために危険を冒す「肉体的ダメージ」シーンに身体を強張らせ、演者と一緒になって身悶えながら観るという、土曜の朝8時10分から観るにはかなりヘビーな作品でしたが、こういう映画は「特に男性(である私)」こそ少しでも知るために「きちんと向き合うべき」作品だと思います。
医師ですら「選択肢はない」「諦めなさい」「巻き込まないでくれ」と取り合わず、親友のように付き合っていた女友達でさえ「自分事」のように考えられず距離を取り、さらには役に立たないばかりか弱みに付け込むような男性陣など、四面楚歌の中で時間だけが刻々と過ぎていき、そして徐々に変化していく自分の身体。その時間経過と状況変化を表現するシンプルながら見事に効果的な劇伴も、アンヌの焦りが観ている我々にシンクロしてくるようでとてもしんどくなります。(褒めています)
「妊娠中絶」、そもそも日本では表立って議論に挙げられることが目立つことはないですが(と言うか、私に届いていない、見つけようとしていないだけかもしれませんが)、「胎児の命・人権」という倫理のために女性だけが犠牲になること自体、そもそも倫理に反するとも考えられると思いつつ、まずは「知り」そして「考え」なければならないと、まことに当然で「超がつくほど」基本的なことを改めて考える一作でした。
やっかいなできもの
不公平…
懐妊を自覚した主人公の感情的であられもなく正直な言葉が印象的。
こうゆう理不尽を、どうにも受入れ難い主人公の奔走する姿がずっと痛々しい。
主人公の少女にとって今そこにある危機も、共犯者のパートナーはかたちでこそ寄り添ってはいるが結局は対岸の火事。
医者は当然見放す。友人も遠ざかる。親にも言えない。
少女はずっと気丈に振る舞ってはいるが、それが孤独を際立たせる。
全編かなり切り詰めたストイックな演出に溝口作品を思い出す
だからまだこんなことやってんの?と思えたし、
やっと今にしてこんな作品が出てこれたとも思えたし、、
ぽっと出の寮生に「排泄」を手伝わせるあたりとか、あえて物語的な作為をハズしたところに妙な生々しさを感じた。
良いのか悪いのか?
労多くしてやっかいなデキモノを排泄できたおかげで、この原作がありこの作品がある。
そうおもうといろいろ複雑
主婦になる病
堕胎が違法な60年代フランスで望まぬ妊娠をした教師志望の大学生の話。
フランス映画にありがちなシーンのブツ切りを繋いだ様なテンポの悪さで、「まだ生理が来ない」な3週からみせていくけれど、言う程機微みたいなものがあるわけでもないし、そうなったことへの後悔とか振り返りとか反省も無く、ただただどうしよう堕ろさなきゃ。
あぶったヤツは痛々しくてイ~ッ!!てなったけど、あんまり危機感とか切羽詰まった感じも無いし、終いにゃ今のうちにポンピエと!?
最後だけは流石にそれっぽくなったけれど、自分にはあまり面白いと思えるところがなかった。
予定外での経験がある女性ならもう少しハマるのかな…。
ヴェネチアで満場一致の最高賞
ヴェネチア国際映画祭にて、ポン・ジュノ率いる審査員が満場一致での最高賞!!
って事で、楽しみに待っていた作品です。
観てみて、なるほど、納得の出来。
最近、アメリカでの中絶の権利がニュースになってたけど、
中絶が禁止されていた1960年代のフランスを生きた、作家アニー・エルノーの実体験を映画化。
4か4.5で迷ったけど…
裸満載の体当たりの演技…
終わりまで続く、高い緊迫感…
時事にマッチし、深いメッセージ性を含む、映画内容…
100点満点で、85点~90点ぐらい。
2022ベスト10に入ります。
妊娠を経験する女性は同性として、深い共感を感じると思いますし、
痛みが分からず、加害者になりえる男性こそ(自分を含め)観るべき作品では?
下らなくない、すごく価値ある映画だと思います。
2022年の終わりに、すごい映画きた。
偶然の符合?
ノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーの原作。最近『シンプルな情熱』というお洒落ポルノグラフィ映画を観た記憶がある。
テーマは望まぬ妊娠と、アンダーグラウンドな墮胎のお話。アメリカ映画では「17歳の瞳に映る世界」(2020年 エリザ・ヒットマン監督)で同様のテーマを取り扱い、ベルリン映画祭で銀熊賞を得ている。
本作はエルノーの自伝的な小説を原作とし、女性のオドレイ・ディワンが監督したもの。60年代の墮胎が非合法だったフランスが舞台だ。ヴェネチア映画祭で金獅子賞。欧州では、正面から墮胎と向き合う作品に、宗教的な原理も含めて、刺激されるのだろうか?ディテールは、女性監督ならではの部分もあるのだろ。
望まぬ妊娠
エリザ・ヒットマン監督の17歳の瞳に映る世界も堕胎の話だけど、雰囲気に流されやすく、受け身でまだ自分が何をしたいのかも分からずに妊娠してしまい戸惑う現代の少女を描いている。
こちらはアニー・エルノーの実体験を元にした1960年代、中絶が違法だった時代の
大学生の自分がどう生きるかの話になっている。
エルノーの強い意志を感じる力強い映画でした。
原作は事件
2022年11月20日
映画 #あのこと (2021年)鑑賞
中絶が禁止されていた1960年代フランス、望まぬ妊娠をした大学生は夢を諦めきれずに·····
女性を取り巻く明らかな鎖のひとつが妊娠なんだと痛感
リアルすぎる描写に一時も目が離せませんでした
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
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