「痛いほどに女性目線が伝わってくる」あのこと ひでぼーさんの映画レビュー(感想・評価)
痛いほどに女性目線が伝わってくる
ベネチア国際映画祭の金獅子賞を獲ったとのことで鑑賞。
終始、主人公のアンヌ目線で生活と苦悩を追っていく。
女子寮での生活、産婦人科などなど普段は描かないシーンが多く、
男性の自分にとっては最初から最後まで、本当に新鮮であり、刺激的であり、また疲れる映画であった。
自分の命を賭してまで自分の人生を生きるのだという意思、そしてそれをゆるなさい男性中心の社会を主人公目線を貫くことで鮮烈に描いていた。
比較的きれいな画、町並みが多く、「中絶が違法だった時代」ということぐらいで、
途中まで1960年くらいという設定がわからず、そこは少し違和感を感じたものの、
ただ、現代のものと見間違うくらい、どこか現代の問題とリンクしている感覚はあった。
日本では到底このような作品は表現できないと感じた。
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