「生まれた時代が悪いのか、それとも何が悪いのか」あのこと ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
生まれた時代が悪いのか、それとも何が悪いのか
恋愛はしたいが子供は作りたくない(いや、作ってはいけない)、ならば避妊はきちんとね。
鶏が先か卵が先かみたいな議論になるかもしれないけれど。
昭和の日本でも古い貞操観念や道ならぬ恋の末、水に入ったり高い所から飛び降りたり、子供を流してしまおうとする行為は見かけられたはずですが、フランスも同様だったのですね。
作品を通してずっと感じたのは主人公の過剰な自己中心さ。
周囲への当たりが強過ぎで、それが痛々しさに拍車をかけたような気がしました。
まあ、本人が学業成就を願っているので子供は厄介な存在だったのでしょうが、12週間、一度も子供の命に想いが至らず、ただただ何とかして堕したいとしか思わなかったのでしょうか。
彼女が20年、30年先に自身を振り返った時に、
自ら授かった生命を望まないからと、その生命に寄り添わず絶ってしまったことをどのように考えるのだろうと、悲しい気持ちを抱えたままスクリーンを後にしました。
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