パワー・オブ・ザ・ドッグのレビュー・感想・評価
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カンバーバッチの演技に圧倒!
アカデミー賞ノミネート作品と聞いて、ネトフリで観賞。カンバーバッチが1920年代のマッチョなカウボーイを演じているんですが、実はそこには隠された秘密が、、、。
物語はそこを分岐点に大きな展開をみせ、サスペンス要素のある結末へと向かっていきます。
カンバーバッチ演じる兄フィルの高圧的で傲慢な態度からなる男性性、一方で憧れの人に対する女性性(男性性)を見事に演じています。
また、兄とは対照的にひとが良くて優しい弟、フィルにおびえるローズ、フィルを慕うが本心は嫌いな医学生の登場人物達の絡みが、より一層兄フィルの複雑な内面に拍車をかけていきます。
主人公の傲慢さと繊細さを絶妙なさじ加減で演じたカンバーバッチとそれを表出させたカンピオン監督に拍手!
自然や馬の映像も綺麗でした。
ドライブ〜なんちゃらもみましたが、個人的にはこっちがアカデミー賞作品賞受賞かなと思いました。
不穏な雰囲気のまま……
見えないのなら何も無い
2回目で
私の勘の悪さも手伝って、一見して概要は分かったが細かな点との整合性は他の方のレビューで「なるほど」と思った。
レビュアーの皆さんに感謝。
実は結末に向けて(結末の後に向けても)たくさんのヒントが散りばめられているとは言え、「そういう結末」を踏まえて観ないとすぐには繋がらない。
第一印象は、とにかく最後までずっと「不穏」。
良いシーンっぽいのに、バックに流れる不協和音が「安心するな」と訴えかけてくる。
そして急展開の終盤。
変なラスト…あれれ?
あ!
思い返すと「あ、あのシーン」「あのセリフ」「あの仕草」が語っていたことは。
そして物語が語る本当の「強さ」とは。
結果として映画体験の喜びに溢れた作品だけど、このレベルだと私の様な人間には、レビューや解説がないと、理解しないままスルーしてたかも。
個人的にはさすがにもう少し分かりやすくして欲しかったので★は3.5。
久々のカンピオン。久々のキルティン・ダンスト。彼女はやはりいい。男...
久々のカンピオン。久々のキルティン・ダンスト。彼女はやはりいい。男の子もいい。女性との関係ではなく、馬に乗ることや皮をはぐことに宿るエロス。ゲイ的なものか。男の子が外科医としてメスをさばくことと、伝統的に男らしいとされてきた馬乗りや皮はぎが、連続的なものであることを感じさせる。男と男の体力的な闘争ではない闘いと、ゲイ的な関係性が、隣合わせであることを描いているところはすごい。ジョージにも別の男性性がある。
男の子がうさぎを処分した直後に、金色の穂に赤い血が飛び散っているところは美しい。カンピオンの力はこういうところにある。
ピアノの音へのフィルのからかいも、微妙にエロス的でもある。
攻撃と関心の微妙な隣接性。
先住民の手袋に異常に感動する彼女。
フィルがもともとインテリだったこと、両親が鼻持ちならない軽蔑を示すことなど、謎が多すぎだけど。
ブロンコは言った。男を強くするのは苦境と忍耐だ。
スローに暗いが案外面白かった!
哀しくも恐ろしい愛憎劇
寓話とカンバーバッチ
素晴らしいミステリ
物語がどう動いて行くのか中盤まで分からなかったけど、
最後の最後で、こんなミステリが待っていたか!と
興奮しました。
カンバーバッチが珍しく男臭い役をやっているかと思ったら
やはりただ無骨で偉そうな牧場主ではなく、
人知れず1人抱えてた過去があって、
そこからのピーターとの関係性がとても良かった。
男性至上主義、男はこうあるべき。
みたいな世界観って
男の結びつきや強い男に対しての憧れがあるから、
とても納得が行く結末でした。
昔の自分をピーターに重ね、自分をブロンコに重ねたのかな
とも思いました。
キャラ配置も良くて、ピーターがネックなのは分かって
いたけど、あそこまでやってくれるとは考えてなかった。
結末を観て、ピーターが一番大切にしてる人を分かった上で
もう一度見直したいと思います。
どこから、それは始まっていたのか。
そして、実はフィルも分かった上で縄を結ったのかも
と思いました。
観た人と色々考察して話し合いたい映画でした。
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