「☆☆☆★★★ ネタバレをする気はさらさらないのですが。この作品に限...」パワー・オブ・ザ・ドッグ 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★★ ネタバレをする気はさらさらないのですが。この作品に限...
☆☆☆★★★
ネタバレをする気はさらさらないのですが。この作品に限っては、何を書き込んでも。万が一、未見の人の目に止まってしまうと。感の鋭い人だと、何となく気が付いてしまう恐れがあるので。この先少しだけ行間を空ける事にします。
後数分で上映終了〜と言えるその直前まで…
「…これって一体なんだったんだ!」
真剣にそう思っていたその直後、画面に映った場面を見た瞬間に、、、
「嗚呼!そうゆうことだったのか〜」…と。
それまでの疑問点がそっくり氷解したのだった。
それにしても実に意地悪である。
何しろ一切の説明をしてくれないのだから。
本来ならば、登場人物達の台詞であり行動には、ある程度は場面場面での前後に、観客を意識しての多少なりの説明は必要であるのに…
それが一切ない為に。本編中の謎は、謎が謎を呼び、更なる謎が増幅する。
正直言って「う〜ん!映像や演技等、何から何でも良く出来てるのに何でこうも不親切なんだろうなあ〜!」
…と思っていたところでの出来事だっただけに本当にビックリした。
…と同時に「成る程!」と、一気に憑き物が落ちた。
もしも観客に説明的な台詞やショットを挿入してしまうと、この驚きには繋がらないのだな…と。
ほんの一瞬映るクローズアップであり、小道具等。如何にも「コレは何か理由が有って撮ってますよ!」…と言った編集のショットが一切ない。
もしもそれらが映る映像を、後1秒程度長めに編集していたとしたら…
途中で少しでも意味ありげなショットだと観客に意識されてしまったならば、最後に「そうだったのか〜!」と言った思いには至らなかったと思う。
…と書き込んでみたものの、「じゃあもう一度最初から」とはなかなかな行かないんですよねえ。
何しろ、鑑賞前は「何だか評判高いみたい。でもあんまり好きな監督じゃあないのが、、、」だっただけに💧
案の定鑑賞中は「どうなんだコレ!」と思う時間がかなり長かったのよねえ〜(´-`)
取り敢えずはジャンル分けをするとサスペンスにあたるのでしようね。
見た目だけだと西部劇の様に見えて、実はゲイ映画としての側面もあり。心理戦が前面に出た地味目なところも、大衆性に趣きを置く賞レース等ではどうなるのだろう?
2022年1月14日 キネマ旬報シアター/スクリーン1