「粗暴で妖艶なカンバーバッチと犬の力。」パワー・オブ・ザ・ドッグ mk♪さんの映画レビュー(感想・評価)
粗暴で妖艶なカンバーバッチと犬の力。
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フィル、ジョージ、ピーター、ローズの主要な登場人物それぞれのキャラが立ってるから、どうかすると単調になりがちな作品の進行も背景も全く退屈しません。
美しいモンタナの荒野を舞台に、荒々しさと引き換えにどこか脆さもあるフィルというキャラを目線や仕草ひとつまで完璧に演じたカンバーバッチの好演にいつの間にか魅入られてました。
フィルのブロンコ・ヘンリーに対する敬愛を超えたあの「秘密」はたぶんそういう事なのかなと途中で予想はしてましたが、まさかあんな黒いエンディングが待ってるとは。。
乗馬を覚えて炭疽菌まで使って自らの「障害物」を乗り越えたピーターの決意たるや、(彼の表情が変わらなさすぎて…)あの覚悟(≒殺意)は冒頭で大切な花を燃やされた事をキッカケに芽生えていったのですかね。
そんなピーターを見守りつつも精神的にどんどん病んでくローズと反対に、常に冷静なジョージの良心のバランスさが劇中唯一の救いだったような。
ネトフリ作品を劇場で観るのは2019年の「アイリッシュマン」以来かな。
想像以上に重い作品でしたがやはり今回も劇場で観れて良かった(12月にはネトフリで観れるらしい)
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