モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーンのレビュー・感想・評価
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カテゴライズ出来ないタイプの不思議な映画
何を伝えたいのか、何を見せたいのかまったくわからないが、変なパワーみたいなものは伝わった気がする。
主人公の女優さんの噛みつきそうな目つきと唯一?メジャー俳優ケイト・ハドソンのビッチぶりがニューオリンズ(=映画自体)の雰囲気を一発で物語っており、キャスティング時点で勝ちが決まったような作品。
あんなヤバそうな女の子にクールな服!とか言って無償でビールとコンバースを譲り、ニューオリンズまでの行き方を教えてあげる連中や、髪切ったり食事作ったり面倒を見たうえに逃亡まで手助けしたファズなど、ヤバい奴らにとっては逆に住みやすいと言うのもニューオリンズの別の魅力なのだろうか。
ファズはイカつい身体とネオンカラーのTシャツに聴いてる音楽とのギャップがハマりにハマっており、別れ際の「続編で会おう」にはメチャクチャ痺れた。
音楽と映像と暴力をオシャレにみせる映画は基本大好物だが、それにサイキックというスパイスが少しだけ加わった事で一風変わった雰囲気を感じさせてくれ凄く楽しんで観ることができた。
ハウスミュージックがクール 、人にはハウスが必要
予告編からサイケでショッキングでヴィヴィッドな映画と期待する。
つまらなくはない、しかし見たそれ以上が無い。幾つかもっと作り込みがされていたら凄く良い映画になれたと思う。
タイトルの「モナリザ」って何? 誰もが知る名画と同じなら「なんだろう?」と思うよね。単なる同じでしたじゃダメ。「ブラッドムーン」は予告編では"赤い月の夜突然覚醒した"となっているが、彼女は赤い月を見ていない。施設に入ってトラブルは起こしていない。なら赤い何かを見て錯覚したなどの動機付け必要。
予告編ではサイケな場面も出るが、あまり多くはない。前半は彼女の覚醒したサイケな異常性を表すため、もっともっと嫌になるぐらいあっても良かったと思う。
後半は、大きくトーンが変わる。彼女はもう一緒にいられない。少年もついていく。しかし、少年も母もそれぞれの思い違いに気付いたし、彼女も人間らしさを取り戻した。だからもうパワーは出さない。最初に出会ったナンパ男が一番いいヤツ。彼女の笑顔もとても可愛い。
母親は元は金銭目当てだけど住まわせてあげたし、少年やナンパ男の優しさで変わっていけた。優しさに飢えていたのだと思う。新天地でも優しい人に出逢えたらいいな。
赤い月に向かって飛べ
意外なキャラが予想を裏切る行動を見せて、ピュアな人間ドラマが押し寄せる。
『バレリーナ』でクールビューティ・アクションを見せてくれた、チョン・ジョンソ。今回は、ヤバめのクールさで、ホントしびれました。それに加えてバディとなる少年がとにかくキュート。
その少年は見た目だけでなく、演技も天才的。芦田愛菜ばりの自然な涙が少年の頬をつたった瞬間、ほとんどの観客は、少年に心を鷲掴みにされたでしょう。これから少年が起こす行動を想像するだけで、涙が溢れます。
精神病院のシーケンスや病院を脱走してしばらくは、能力者としてのモナリザが描かれ、AKIRAのようなバイオレンスを予期させる。
ところが、ラスト近くになると、モナリザが能力者であったことを忘れてしまうくらい、モナリザと少年の逃避行に心が奪われてしまう。
スタイリッシュな映像もさることながら、変拍子を重ねながらジャンルチェンジしてしまう脚本も素晴らしい。
少年がモナリザに抱きつくシーンが脳裏から離れない。そんな物語でございます。
奇妙で、独特で、それでいて面白い!
久々に質云々抜きにして、素晴らしい!面白い!と思える作品でした。
まぁ出だしを見る限りでは、奇を衒った作品のように見えました。ちゃんと映画の題名も見せてくれないし、これじゃあ見終わってからすぐ忘れちゃうなぁ・・・というか題名すら覚えないで記憶から消え去るのかも・・・そんな映画はあまたあるわけで・・・なんて思ったものですが、結果そのやんわり題名演出もしっかりと計算されたものだったと思えるほどに、なかなか絶妙な格好良さ感動そして笑い等々たくさん楽しませてもらったなぁという印象です。
なかなか変わったタイトルでしかも少し長いし覚えづらい・・・けど終幕の頃にはそれがしっかりと心に刻まれるに違いありません、楽しむことができればですけど─。
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