劇場公開日 2022年1月21日

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「裏稼業もサラリーマンと同じ」声もなく せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0裏稼業もサラリーマンと同じ

2022年2月17日
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鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

死体処理の裏稼業で生計を立てる口の聞けないテインと足の悪いチャンボクがある日、誘拐された女の子を預かることになり、依頼者が始末されたことで誘拐事件に巻き込まれる話。

舞台はド田舎なのだが、その中で普通の顔した普通のおじさんおばさんがヤバい裏稼業に関わっているのが怖い。『ただ悪より救たまえ』が悪全面なのに対して、善人の顔した極悪人ってめっちゃ怖いなと思った。1番嫌だったのは、人身売買のおばちゃんが子供に焼酎飲ませて動けないようにさせてたとこ。

しかも専門によって管轄が分かれていて、誘拐も実行犯、子供をかくまう専門、人身売買専門とそれぞれの人達が連絡を取りあって交渉してるのが普通に会社みたいで面白かった。1番下っ端のテイン達が面倒を全部押し付けられるところも、サラリーマンっぽい。

個人的に、男子が優遇される韓国の怖かったのはチョヒが女の子だから身代金を渋ったということより、チョヒがテインの妹を躾ける時にお兄ちゃんがご飯を食べ始めるまで待ちなさいと言っていたこと。明らかにそこは教えなくて良いとこなのに、少女にその文化が当たり前の事として浸透してるのが怖い。

そうやって持ち上げられたことで、テインにも自分はこの擬似家族の上に立ち、守らなければいけないという驕りが生まれちゃったのかなと思った。

せつこん