「パッと見ではキャラクターデザイン等が魅力的には見えないのですが、実は内容は良く、興味深い題材のアニメーション映画。」ブルーサーマル 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)
パッと見ではキャラクターデザイン等が魅力的には見えないのですが、実は内容は良く、興味深い題材のアニメーション映画。
正直パッと見ではキャラクターデザイン等が魅力的には見えず、そこまで興味はひかれなかったのですが、聞きなれないタイトルや予告編のキャッチ―な曲が気になり見てみました。
そして、意外にも内容は良く、紹介すべき作品だと感じました。
まず、キャラクターデザイン等は、そもそも原作マンガがあるため、ある程度は仕方ない面もあるようです。
そして、何と言っても題材が斬新で面白かったです。
これまで私は、大学生が空を飛ぶというと、「鳥人間コンテスト」くらいしか知識がなかったのですが、実は大学には「航空部」なる「航空機・グライダーでパイロットとして空を飛ぶ」体育会系のサークルが多く存在するのですね。割と本格的な機体で空を飛んでいるので安全性は大丈夫なのか、と心配もしましたが、キチンと厳しく安全第一で気を付けているようです。
そんな未知の世界を舞台に繰り広げられる物語ですが、普通に恋愛をする大学生活を憧れていた主人公の女子大生「都留たまき」が、思いがけない出来事でこのサークルに入ることになり、まさに私のように何も知らない目線で話が進んでくれるので見やすいのです。
そもそも航空機・グライダーでスピードを競うのですが、その際に「上昇気流(サーマル)」をつかまえることで飛びます。
そんな中、まれに「雲などを伴わない、目に見えない上昇気流(サーマル)」が存在し、それを「ブルーサーマル」と呼ぶようです。
主人公「都留たまき」を女優の堀田真由が声優初挑戦しているのですが、これがなかなか上手かったです。そして、冒頭の母とのシーンからドタバタな感じなど、コミカルな面もあり楽しめます。
見て損はない作品だと思います。