「映像でのグロテスクな描写がなければもっと高評価になる作品」死刑にいたる病 モンブランさんの映画レビュー(感想・評価)
映像でのグロテスクな描写がなければもっと高評価になる作品
好きか嫌いかで言われればグロテスクな描写があり嫌いな方ではあるものの引き込まれる部分もあった。主演の阿部さんはこのような重い作品のイメージがなく、意外ではあったが異様な役柄を違和感なく演じきっており、改めて演技力の高さを感じた。岡田さんも同年代の俳優とは少し違う雰囲気を持ちつつ、経験が少ないながら上手い役者というイメージであったが、今作で非常に高い演技力を感じ、これからが一段と楽しみな役者になった。岩田さんは今までのイメージとかなり違い、台詞が少ないながらこのような役柄を上手く演じたように思った。これらの点と全編通して静かな事、裁判や面会シーンのリアルさ、中盤からの内容には引き込まれる部分があり、ペットセメタリーぶりの吐き気がして観るのを止めようかと思うほどの冒頭のグロテスクシーンでの低評価(ここまでだけなら☆0.5)を押し上げての☆1.5に近い☆2.0
この異常ぶりをグロテスクに映像で表す必要性は正直ないとは思うし、その方が多くの観客に異常者の心理を客観的に見せる事で社会派作品になるのではないかとは思う(そういう演出であれば☆3.5以上つけたかもしれない)が、原作もなのかこの映画の演出がなのかあくまでダークエンターテイメントにしている感じなので、私の好みとは違う方向性で作られたのだろうと理解する。
一点その描写はいるのか?と思う所があったが、なるほど無くても良いがもう一要素足す意味だったのかと思った。
コメントする