「阿部サダヲの狂気。それはまるで和製ジョーカー。人身掌握のプロであり...」死刑にいたる病 しろぶたさんの映画レビュー(感想・評価)
阿部サダヲの狂気。それはまるで和製ジョーカー。人身掌握のプロであり...
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阿部サダヲの狂気。それはまるで和製ジョーカー。人身掌握のプロであり、全てが掌の上での出来事なのかと思わんばかりのシーンの連続で、あの目が脳裏に焼き付いて離れなくなるスリラーサスペンス。
面会室という密室で繰り広げられる会話劇に息すら忘れて食いついている自分がいた。そして阿部サダヲの声に耳を傾けているうちに自分までもが操られてしまいそうになる恐怖を感じることができた。アクリル板越しに岡田健史と阿部サダヲが重なっていく演出には唸ってしまった。同化していってるなー、今は気持ちが離れているなー、ということが視覚的に伝わって映画的で良き。
ラストシーンの個人的見解としては、宮崎優も以前ターゲットとなっており、主人公同様手紙で執着されていたのかもしれないと感じた。岩ちゃんも宮崎優も操れた阿部サダヲが唯一操れなかった岡田健史に対しての次のアプローチとしてのラストカットなのではないかと。そう考えると、いつか岡田健史にもこの病が伝播していまいそうで怖い。そもそもあの無秩序な殺人も次の伝播先を見つけるための策なのかもしれない。
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