「戦い続けたアレサと演じきったジェニファー!大大大リスペクト!!」リスペクト 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)
戦い続けたアレサと演じきったジェニファー!大大大リスペクト!!
ああ、良かった!!ほんと良かった!!
今年度ここまででナンバーワンです!!
アレサ・フランクリンの名前は聞いたことある
と、言う程度の人も多いと思うますが
アメリカの「リズム&ブルース」を
「ソウル」に進化させただけでなく
あのキング牧師と共に黒人の地位向上のために、
戦い続けた超パワフルシンガーです。
子供の頃から歌の才能に恵まれていたアレサ、
教会の牧師であった厳格な父に言われるがままに
信者を集めるため、教会やパーティーで歌ってきた。
でもそれなりの大人になっても父の束縛は厳しく
思ったように音楽活動が出来ない。
やがて知り合った音楽プロデューサーと結婚し
父の呪縛からは逃れますが、今度はその夫が
アレサを縛り始める。
アレサが妹たちと作った曲も、いかにも自分の手柄で
作られた様に露骨に演出する始末。
アレサ、子供時代はリーと呼ばれていた少女には
「黒人」「女性」「性的虐待」「毒親」「DV夫」と
更には「成功ゆえの苦悩」等、何重もの鎖に縛られ、
その状態から戦い続けて、自らの力で
「フリーダム」を勝ち取ってゆく。
もう胸が熱くなりました。!!
今観るべき映画です!!
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
アレサ・フランクリンを演じた
ジェニファー・ハドソンの唄が凄い!!
パワフルで情感豊かでいかにもアレサそのもの!
聞いた話ではアレサ・フランクリン自身が生前に
「もしも自分の伝記映画を作る事があったら
ジェニファー・ハドソンで!」とご指名があったとか。
さもありなん!!
私は「ドリーム・ガール」も配信ですが観ていて
若いころのジェニファー・ハドソンの実力もよく知ってて
そりゃ、そうでしょう!!と言う感じですね。
それと忘れちゃいけない少女時代を演じた
スカイ・ダコタ・ターナーちゃん!!
いや~~この子も凄いです。
10歳のアレサがパーティーに呼ばれて歌い始めるときに
周りの大人が言うんです。
「10歳だけどその唄は30歳」
と言うセリフを納得させるだけの圧倒的な歌唱力!!
お父さんと離婚して離れて住むお母さんの家で
お母さんに唄って唄ってと何度もせがむアレサに
自分が唄うより娘の近況を訊きたいお母さんは
「じゃあ唄いながら話しましょう」と
ピアノを弾きながら「いつもはどんな風に唄ってるの~♪」
と、唄う様に訊くお母さん。
「教会やパーティーで~~♪」
と唄で答える少女時代のリー(アレサ)
何とカッコ良い!そしてなんと素敵なシーン!!
後にアレサの人生を救うとても大事なシーン。
素晴らしい!!
音楽映画としても最高ですが
一人の女性の生き様として心に沁みます。
最近ミュージシャンや芸術家が
才能がある故に不幸になってしまう話が多いけど
アレサ・フランクリンはちゃんと人生を全うして
生きてるうちにきちんと評価されたシンガーです。
そこが観ていてホッとします。