「ヒトを解き放つのは、歌なのか、ヒトなのか?」リスペクト 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒトを解き放つのは、歌なのか、ヒトなのか?
例えば、私が世界一の歌手ならば、誰にレッスン頼めばいい?。唯一無二のアレンジができるなら、誰にリスペクトしたらいい?。
自由に生きる者に、自由の意味は理解できない。抑圧されてこそ、自由の意味を知る。ただ、努力の末、他者より大きい自由を掴み獲ると、より大きな不自由が現れる。前人未到に踏み出す強さと、そこにたどり着いた者だけに訪れる恐怖。そんな皮肉と立ち向かい続けたからこそ、アレサ姐さんは、素敵なんですね。
構成が「ボヘミアン・ラプソディー」仕様なので、予備知識の無い私でもすんなり、ビターなスイート・ソウル・ミュージックが沁みてきました。なんだか嬉しい気分です。次回作は、ジャニス ジョップリンでお願いしたいなー。
ま、それはともかく、本作をご覧になった方、全員もれなく、ささやかなフリーダムとリスペクトが訪れますように…。
「キャデラック レコード」
私がアレサ姐さんの名を覚えたのは、仲井戸麗市の「今夜R&Bを」なのですが、本作にはこの曲で謳われるバンドマンが、次から次へと出て来ます。音楽業界の光と、影と、胡散臭さを詰め込んだら、こうなりました、みたいな映画ですが、楽しいですよ。で、観た後に「今夜R&Bを」聴いてね。できたら、ライブ版がおすすめです。
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