キャンディマンのレビュー・感想・評価
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作家性という罠に陥ってしまった作品
スタイリッシュホラー
都市伝説として伝わる不気味な存在“キャンディマン”に執着したことで次第に自分を見失っていく主人公を中心に、残酷で凄惨な描写を映しながらも、どこかオシャレな雰囲気と演出を纏い、B級ホラーとはまた違った楽しみ方ができました。
キャンディマンが現れる条件は「鏡に向かって5回名前を唱える」というシンプルでキャッチーなもの。テンポよく進みどんどん殺されていくので、ハラハラが続き飽きがこないのもナイス。だんだんと明らかになっていく都市伝説の真実という謎解き要素も面白かったです。
この物語の背景には黒人への差別の歴史が敷かれていますが、深く考え過ぎずに身を任せて楽しむのもそれはそれでアリだと私は思います。
これまでのシリーズを観ていないので理解しきれていないところもありそうですが、個人的には今作単体でもドキドキ楽しく観れました。
ホラー苦手な人にも安心設定
ホラー映画の何が苦手かって、いきなり登場して驚かすというアレがダメ。最近はそういう怖がらせ方が少なくなってきた印象で助かる。本作も鏡にキャンディマンが映ってから襲ってくるので心の準備ができる。ホラー苦手な人にも安心設定。
驚いたのが、キャンディマンが殺すところをマンションの外(しかも結構遠め)から窓越しに描写するシーン。怖がらせるというより、映像として面白いものを撮ろうとしたのが伝わってきた。
前作をまったく観ていないのでわからない部分もあったし、最後も微妙な終わり方ではある。ただ、単純なホラーではなく、人種差別を扱った話としていたところが面白かった。だから黒人は殺さなかった?(殺したシーンを覚えていないだけ?)
ホラー苦手な人に安心設定だけど、元々のホラー好きにはどうだったんだろう。少し気になる。
ああ 幸せの 蜂よどこへ お前はどこへ飛んでいく…
コツコツとガラス窓に刻む 蜂の音を聞いているたびに 俺は俺であり続けたい そう願った みたいな長渕剛的な話。なんか、ならず者の男が狂信的になったらこうなりますわなという。
ホラー映画耐性がない自分ですが、全然いけました。そういう意味でいうとホラー要素はかなり弱めじゃないでしょうか。そこを期待しちゃいかんという感じで。
じゃあどうしたものかと。予告編作るの難しいオブザイヤーかもしれん。
ゲット・アウトもアスも好きだけど、好きなのはその設定自体、ストーリー自体がすでに面白くて、そこに人種差別という社会的なイシューが加わってくる重層感だったんですが、今回はブラック・クランズマン的な社会的問題が前傾化しすぎて、それはそれで考えさせられる問題だということは前提だけど、娯楽作品として諸手を挙げて面白かったかといわれるとそこも期待値よりは弱めだったかな。面白かったしもう1回見たいんですけど。
タイトルバックの出し方、鏡と影(白と黒の対比)、エンドロールのアニメーションなど好きでした。
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