オアシス ネブワース1996のレビュー・感想・評価
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バンドの絶頂期を切り取った貴重なドキュメンタリー
3rd アルバム「Be Here Now」をリリースしたあとのoasis来日公演。チケットが取れ、生で観る初oasisにテンション上がりまくっていたことを思い出す。日本武道館への道を歩く途中、「チケットゆずってください」と書いた紙を持った人たちが並んでいたことにも相当驚いた。たしかにあのあたりがバンドの絶頂期だった気がする。
本作は日本での武道館公演(1998年)よりも少し前、oasisの絶頂期を象徴するネブワースでのライブを扱ったドキュメンタリー。すごい人数を集めたってことは知っていたが、前座がいたり(しかもかなりビッグなバンドたち)、ゲストが出演したりと、知らなかったこともたくさんあった。
このライブを観に行ったファンたちの証言をはさみながらこのライブの凄さを描いていく手法がいい。彼らが言ってることにいちいち共感し、バンドの演奏を観てそのかっこよさにしびれて、またファンたちの証言に共感するという流れをひたすら繰り返した。
oasisというバンドは日本でもほとんどの曲をみんなで合唱するシンガロングバンドだった。ネブワースのセットリストには当時のアルバム未収録の曲も多い。でもみんな歌ってたし、楽しそうだったし、めちゃくちゃ盛り上がっていた。最強のシンガロングバンドだったんだなと改めて思い知らされる。個人的にもあれだけみんなで歌ったバンドは記憶にない。このネブワースまでデビューからたかが2年。なんてバンドなんだろう。
ビートルズと同世代でなかったことに悔しい思いをしたこともあったけど、自分たちにはoasisがいた。万が一再結成したとしても、この当時の輝きはもう出せない。そんなことはわかっているからこそ、この映画は貴重なんだ。当時自分が感じた高揚と、それをもう得られない寂しさを同時に感じる映画だった。
重低音のギター和音を浴びるだけでも、観る価値あり
マンチェスターの労働者階級のバンドOasisの、2日間で25万人を集めたライブ映画。
集まったファンの方たちの人生も描いた、良質なドキュメンタリー映画でもあります。
映画館で重低音のギター和音を浴びるだけでも、観る価値あり。
当時のアルバムを聴き込んだ方は、観たら涙ものの映画。
大音響
映画館の大音響の中oasisの曲の数々を聴けたのはとても感動した。ファンの途中途中のコメントも90年代の雰囲気を盛り上げていた。真夏、土砂降りの中の野外コンサート。あれに参加するには歳を取り過ぎてしまったなとふと涙腺が緩みました。90年代の時代背景を思い出しつつ、映画の中の若さのパワーに感じ入りました。ライブになかなか行かれない今、ライブ体験したかのような感覚になれたのもとてもよかったです。しかし最後のファンの顔写真とか名前の紹介とかは興醒めしてしまった笑
その当時行けなかった者達の悔しさへの鎮魂歌。
『オアシス︓ネブワース1996』
爆音、轟音、左から右から前から大音響。
目に見える観客達は皆頭体を揺らしながら楽曲に乗っていた、まさにライブだ、
そしてコロナ禍の今、対立や憤りは影を潜め、短い時間の中一体となっていた。
そこの空間は俺が生まれた1996年、あのネブワースで間違いなかった。
【ちょっと言いたいことがあるのさ!!】
オアシスは、僕がすごく音楽を大切にしてた頃の、最後のロックバンドなんだよなあ。
誤解があるといけないから、今は大切にしてないということではありません。
この頃は、まだ、音楽はライブに行くのを除けば、家にこもってオーディオシステムから流れてくるのを聴いてて、持ち歩くとしてもWALKMANとかCDウォークマンで、その後、iPodなんかが登場して、PCに取り込んだり、んで、配信が主流になって、今はサブスクで、なんか色々軽くなって、軽いタッチになってしまった感が否めない。
まあ、僕の捉え方な問題だとは思うけどね。
それで、オアシスは、その曖昧な線引きの直前のバンドだったんだよなあ。
でね、これね、ネブワースに行った人には郷愁誘って良いと思うけど……さ、これ、ちゃんとしたライブ映画じゃないよね!?
ねっ、ねっ、ねーっ!?
調べたらさ、来月、このネブワースのライブのアルバム、配信になるんだよね。
つまりさ、世界同時宣伝ってことじゃないのーーっ!?
リアムはさ、”実は、ネブワースのことあまり覚えてなくてさ、これ見て思い出した”とか、あっけらかんと言っちゃうしさ、このギャラガー兄弟は仲悪いのが有名で、何、今頃仲良く、この映画やライブ配信のプロデュースなんかしてるのさ!?って思ってしまった!
なんかさ、💢💢💢💢のさ!!
これは歴史だ!ネブワースだよな、何言ってんだ?
This is history! Right here! Right now!
クソ最高だった。ここにはファンの声が、顔がある。いや、むしろそれしかないと言っても過言ではない、チケット争奪戦から始まるオアシス・ファンのための映画。過去の栄光にすがって得意げに話す、余計/退屈なインタビュー映像なんかもない。そりゃもちろん製作総指揮にも名前を連ねているギャラガー兄弟、あとボーンヘッドの声はあるけど。同時に純然たるライブ映像でもないことを理解して見てほしい。
(中)高大とオアシス無き後も聴き続け、支えられてきた者としては、本当に色んな想いが呼び起こされるかけがえのない時間だった。震えた、自然と笑顔がこぼれた。思い出補正?上等。昔から嫌なこと辛いことがあるとなかなか眠れなくて苦労もしたけど、枕元のコンポでオアシスのアルバムを流すと不思議とアルバムが全曲終わる前には眠れていた…。そんな風にもしもあなたがオアシスの音楽の魔法、ロックンロールの力に1ミリでも人生助けられたことがあるなら、本作は問答無用に必見だ。後追い世代にとっても貴重な映像体験で、コロナ禍においては余計貴重なライブ体験。
一昨日映画ハシゴした際にファッキン・ゴミクソな観客がすべての作品で漏れなく近くにいたせいで、クソ民度低下著しい映画館自体これから行くの考え直すレベルだったけど、本作はやっぱりどうしても見たくて行った。行って良かった。
スワンプソングからのコロンビア
リアムの声には伸び伸びと艶があって、ドンルクはまだバンド演奏。バンド晩年のプロフェッショナルに徹するように比較的ピリピリした空気みたいなものに馴染みのあった者としては、兄弟らしいなんだかんだ仲良さげな瞬間も見られてホッコリする。その最たるが今でもよく使われるのを見るリアムがノエルやメンバーに飛びつく瞬間を捉えた写真撮影のシーンだろうか。たった2年でオーバーなんかじゃなくまさしく世界の頂点に君臨していたとき。最強最高のバンド。
ロックンロール・スターをしてないって?
ライブ映画
昨今のバンドを題材にした映画が相次いでいるが、これは純粋にライブにこだわった映画。
たしかにファンの声が不要との声もあるが、当時の若者たちの心や思いがリアルに伝わってきて、今の時代とも変わらないんだと実感。今なら僕らのオアシスはどのバンドだろうとふと考えてしまった。
オアシスにとっての“ウッドストック”
抑揚に乏しいオアシスのサウンドそのままに、始まりから終わりまで、音楽が鳴りっぱなしの作品である。
音質は良くないが、映画館の包むような大音響によって楽しむことができた。
10人ほどのファンの想い出語りが、ひっきりなしに差し挟まれ、キャラガー兄弟のコメントもいくつか出てくる。
しかし、決して“ドキュメンタリー”ではなく、“ゴールデンチケット”を手に入れた25万人が詰めかけた、2日にわたるコンサートをしっかりと見せてくれる。
自分は、1stと2ndアルバムを持っているだけの、超ライト・ファンに過ぎないが、十分楽しむことができた。
しかし当時、なぜこれほどまでに英国の若者が熱狂したのか?
たった2年で、トップに成り上がったのだ。英国事情を知らない自分には、理由が分からない。
女の子が、白いセータを着たリアムを「天使に見えた」と言うのは分かるが、先の事を考えず、ビールだけ持って(笑)駆けつけたような男のファンがいるのだ。
“公営住宅”に住んでいた、“労働者階級”という親近感だろうか? ファンのコメントは、オアシスの音楽が、彼ら自身の“青春”そのものだったように聞こえる。
また、けっこう単純なUKロックだと思うが、その圧倒的な明快さこそが、停滞した英国の音楽シーンにショックを与えのだろうか。
リアムは、丸メガネといい、ヘアスタイルといい、ジョン・レノンを明らかに意識しているだろう。声もルックスも、この時が絶頂だという。
アゴを上げっぱなしで歌うと初めて知ったが、彼の声質の秘密がこれで分かった気がする。
ノエルのギターは難しいことはやっていないし、手つきはビックリするくらい“可愛い”のだが、大胆にスラスラと音が湧き出だしてくるのは、さすが作曲ができるギタリストである。
とても自然体で、カジュアルで、しゃちこばったカッコ付けがない。
後ろの方の観客も楽しめるように設置した“巨大スクリーン”は、1996年当時は画期的だったという。
「25年後に評価されるなら、もっと真面目に曲を作っておくべきだった」というコメントは笑えた。
このコンサートでは、「ドント・ルック・バック・イン・アンガー 」が自分は一番良かった。この曲はノエルのボーカルだと、うかつにもこの映画で初めて知った。
てっきりラストの曲は「ロックンロール・スター」かと思ったら、ビートルズの曲でコンサートを締めたのは驚いた。
本作品は、ほとんどがキャラガー兄弟2人と客席の映像で占められて、“バンドの演奏”という感じが全くしないのだが、オアシスに限っては、それで良いのだろう。
やっぱり、アナログ全開な音楽って良いな!
これこそが青春
星5つでは事欠く熱気、満場一致の“マンチェスター”だ。シティが強豪クラブへと変貌した今、スマホが無くSNSに熱中していないこの時代を振り返れば、そこには皆がLIVEに集中し一体感が生まれていた奇跡が詰まっていた。思えばこの先、青春のバトンタッチを受けた私は、来日公演の定番だった代々木競技場第一体育館に毎回の様に通っていた。ご多分に漏れず、初めて買ったCDも彼等の物。やはり、青春の記憶とoasisのLIVE体験とは、蜜月なものとして色褪せない。青さも残る本編のギャラガー兄弟を観ていると、郷愁の念に駆られてしまいがちだが、そこにしみったれた感情が入る余地は無く、閉鎖的な世界に前向きなメロディが大音量で注がれていく。多くの、幸運なファンを含めた当事者達による、奇跡的に繋がれた、熱烈な渾然一体が収めた記録。再び未来を切り開く為に、夢見た過去を目指して劇場へ向かうべきだろう。
2021年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️✨
1996年8月、ノエルが"This Is History"と言った、オアシス正に絶頂期のネブワース2日間の歴史的ライブのドキュメンタリー映像。
作品は、ライブ映像やメンバーの声だけでなく、このライブに参加したファンの声や様子も丁寧に追っかけていきます。ここが、この作品の優れているところでした。
恐らく、映像の半分?近くは、ファンの顔や声でした(笑)…これが、まるで自分もネブワース・ライブに参加してるかのような疑似体験をさせてくれます。と同時に、ラストへ向かっていくにつれ段々と気持ちが高揚していく感じがしました。
この映画を観て、改めてオアシス再結成を渇望しないファンはいないのではないでしょうか?
*冒頭の、まだインターネットが普及する前のチケット争奪戦は、なんか"あるある"な懐かしい出来事で、一気に作品世界に引き込まれました。
*「SNSのない時代、みんなもっと音楽に夢中だった」…みたいなセリフが出て来るんですが、ちょっとウルッと来ちゃいました(笑)
*1週間の限定上映。料金は特別料金2200円…高い!(笑)
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