劇場公開日 2023年11月23日

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「「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ」ふたたび」翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ」ふたたび

2025年2月10日
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鑑賞方法:TV地上波

魔夜峰央の同名マンガの映画化第二弾。
監督は『のだめカンタービレ』の武内英樹。

【ストーリー】
埼玉のさらなる発展を目指し、壇ノ浦百美(二階堂ふみ)と麻実麗(GACKT)は、新たな計画を発表した。
放射状にのびる東京との接続鉄道を弓形につなぎ、終点をネズミーランドまで伸ばすという野心的なものである。
たが、東京への関所が取っぱらわれ、自由な行き来が可能になったことで、埼玉県民たちは持ち前の事なかれ気質を発症、まったく乗り気を見せない。
だが麗がさらに打ち出した、埼玉に海を引く構想に、埼玉県民たちは海を欲する本能からの憧れに背中を押され、またもや団結する。
浜の砂は千葉県のように鉄分たっぷりの黒いものではいけないと、近畿地区の辺境、純白の砂をもつ和歌山県白浜から輸入すると決定。
麗を先頭に船団を組み、埼玉県民たちは一路太平洋を南下、一気に和歌山へとつきすすむ。
だが嵐に遭遇、慣れぬ船の揺れに埼玉県民たちはひどく酔い、船団は全滅してしまった。
気がつくと、麗は浜に打ち上げられていた。
そこは白浜。
大阪人の避暑地にして、植民地主義の犠牲となった、海水浴客が関西で最も多い、和歌山が誇る観光ビーチであった。

「ご存知ない方も多いと思いますが、東京都のとなりに埼玉県という所があります」
という、とってもひどい(ほめ言葉)一文からはじまる、魔夜峰央の大ヒットマンガ『翔んで埼玉』全一巻、その、ある意味では忠実? な、実写映画化。
ご当地あるあるネタ満載で、
「これは……魔夜峰央でなければ、しかられるレベルのケンミン性暴露ではないか……?」
と心配になるほどのやりたい放題ぶり。
ご安心めされよ。
ご本人のインタビューによると、今はもう魔夜峰央でもダメなもよう。
とにかくご当地ネタをこすってこすってこすりたおすその意地悪、おっとプロ根性に脱帽。
前作は「埼玉県ごめんなさい」
今作は「大阪ご愁傷様」
ご本人のコメントも、ユーモアあっていいですね。
さすがギャグマンガの大家。

一応注釈の一つも入れておきますと、故中嶋らもさんの本によると、元々の大阪商人は殿様商売でゆったりした気質であったとか。
そこに滋賀からやってきた近江商人が、広い見識とバイタリティで、一気に彼らを追い落としたそうです。
歴史に詳しくもないので、真偽のほどはわかりませんが、近江商人といえば現在にもその名を残すような大企業のルーツも多く、大きな商売勢力だったことだけは確かです。
滋賀県、個人的にはとても好きです。琵琶湖あるし。ひこにゃんいるし。
住民は気骨ある人、多いですよ。

ラストは前回と同じくはなわが歌い、スタッフロールではミルクボーイの滋賀埼玉ハイブリッド漫才も楽しめる、バラエティ感たっぷりの内容。
あと、船で乗り出した海の場面、CGめっちゃよかったですね。
使われ方は短かったものの、記してのこしておきたい、いいお仕事でした。
このシリーズ、海外でも評判がおよろしく、英語版タイトルも秀逸。
『FLY ME TO THE SAITAMA』
ちょっ、笑
おバカでおしゃれで、もう脱ぐシャッポもないほど脱帽ですわ。

かせさん
ゆ~きちさんのコメント
2025年2月19日

共感ありがとうございました。

私も英語字幕付きを観ました。「トビタ」の英訳を失念したのが悔しすぎますwww

ゆ~きち
かばこさんのコメント
2025年2月18日

英語版タイトルまで?! この徹底したサービス精神素晴らしいです。
ほんともう、脱ぐシャッポもないですね。
埼玉県民にしか分からない地味な小ネタをたくさんぶち込んで、ある意味大変手が込んだ映画でした。

かばこ
まーさんさんのコメント
2025年2月16日

フォローありがとうございます😊

まーさん
まーさんさんのコメント
2025年2月16日

共感ありがとうございます😊これからもよろしくお願いします🙇

まーさん
もりのいぶきさんのコメント
2025年2月14日

かせさん、共感とコメント有賀東吾います。・_・

>海外でも評判がおよろしく、英語版タイトルも秀逸。
>『FLY ME TO THE SAITAMA」

MOON ではなく SAITAMA ですか。

埼玉に行くには、月に人類を送り込むアポロ計画のような
綿密な計画が必要ということなのでしょうか。(本当?)

なんとも遊び心を感じられる英語版タイトルですね。
タイトル考えた人のセンスに乾杯~☆

それはそうと、白浜の砂。

オーストラリアからの輸入なんですか。うーん。
大丈夫 とは余り言えないような気も…。@_@; シマス
けれど、海は繋がってますから。
波にさらわれ流されて、いずれ日本にたどり届く
…かもしれませんね。 (しらんけど)@∀@

もりのいぶき
kawaさんのコメント
2025年2月14日

コメントありがとうございます。怒ってなくて良かったですw

kawa
ratienさんのコメント
2025年2月14日

共感、コメントありがとうございます。

地元愛に満ちた作品って事ですね。関西の雰囲気が自分は好きなようです。
ミルクボーイって関西で頑張ってるんだ。

ratien
活動写真愛好家さんのコメント
2025年2月14日

はい、佐賀出身です‼️続編では更にいろんな県が巻き込まれるかもしれませんね‼️
でも監督は「はたらく細胞」の続編、先に作りそうですね‼️

活動写真愛好家
光陽さんのコメント
2025年2月14日

この映画の面白さ、海外にも伝わるのですね!
?
東北編とか九州編とか、続編をまた作ってほしいなぁ〜。

光陽