「本格的に日本埼玉化が進行し始めていました」翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて Yutes79さんの映画レビュー(感想・評価)
本格的に日本埼玉化が進行し始めていました
待ちに待ったと言っても良い、続作の公開。昨年から今年にかけて、『トップガン』や『インディ・ジョーンズ』、『ジュラシック・ワールド』に『ミッション・インポッシブル』など名だたるタイトルの続編が公開されましたが、本作もそれらに負けず劣らずその公開が待ち焦がれられていた続編ではないでしょうか?
本作の良いところは何よりその潔さ。ディスられることを良しとし、それをネタとして強みにしてしまうのは芸人さんのパフォーマンスと質を同じくして、とても笑わせてもらえます。ここで印象付けられた埼玉の個性は原作や映画だけでなく、今や実際の自治にも波及し、さらに埼玉の強力な武器となっているようです。そして本作ではサブタイトルからも明らかな通り、舞台が近畿地方にまで波及。確実に「日本埼玉化計画」が実行されているようです。
横浜と神戸の港町抗争のくだりや滋賀のゲジゲジナンバーなど、全編があるあるネタを濃縮して展開されるので、それぞれのシーンが全て濃ゆーく描かれておりお腹いっぱいになるところもありますが、それもまた観客の期待するところ。「茶番」と自称してしまうあたりの潔さにはもはや気持ちよさを感じます。
そして役者陣が豪華なのも特筆点。既に多くの芸能人がなんらかの形で本作に出たいと思う(Marvelの)ようなシリーズと進化しているのでしょう。また今回も曲の使い方が見事。特にクレジット前のラストではオペラ『カヴァレリア・ルス』の間奏曲が。邦題は『田舎の騎士道』ということで、思わずニンマリしてしまう挿入曲でした。
あと、巷で話題になっている「滋賀県の歌。」。こちらが本作にも使われるのかと期待しましたが、そうはならなかったのはちょっと残念。
いずれしても第2作のジンクスなどはなく、しっかり楽しみました。いずれ「世界埼玉化計画」を狙ってくるのでしょう。